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お天道様に守られている人(その2)

松井証券社長・松井道夫 ――天性の「天の邪鬼」(2)

  • 高橋 三千綱

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2006年6月23日(金)

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 松井道夫さんは一浪して一橋大学経済学部に入学した。大学では、それでも美術部に籍をおいた。

 運動部にも入ろうと思っていた道夫さんに、ボート部やテニス部をはじめ、様々な部から誘いがかかった。しかし、入部したのは剣道部だった。それまで一度も竹刀を握ったことのない道夫さんが剣道部を選んだ理由は、

 「まったく勧誘されなかった」

 からだった。剣道部にいたのは1年ほどで、それもいい加減といってもいいほどの稽古ぶりだったが、この天の邪鬼ぶりな動機が、その後の道夫さんに運をもたらす。それは出会いの運だ。

松井道夫氏

松井 道夫(まつい・みちお)氏

1953年3月長野県生まれ。一橋大学経済学部卒業後、日本郵船に入社。86年に松井証券のオーナー社長の一人娘と結婚、87年に同社に入社した。常務取締役営業本部長などを経て、95年から現職。株式委託手数料の大幅引き下げや、インターネット取引への特化などで、中小証券だった同社を個人の株取引でトップクラスに押し上げた。

 まず友人だ。大学4年間で知り合った学友より、剣道部時代の仲間との付き合いの方が深くて長い。現在、さまざまな分野で活躍している彼らとの懇談は、道夫さんに経営のヒントを与えてくれるし、一番くつろげるときでもある。

 そして「一橋剣友会」の諸先輩たちだ。ここのOBには各分野の社長がひしめいていて、ちゃらんぽらんな部員だった道夫さんには、とても近寄ることのできない会である。それでも可愛がってくれている先輩もいる。竹下達夫氏だ。

 この7年上の先輩は、学生時代は剣道部の主将で、60歳になった現在も毎朝一橋で学生に指導をし、警察で稽古に励んでいる。剣道家ということでは天と地の違いがあるが、会社の経営者ということでは同列である。最初三菱商事に入り、その後、ベンチャー企業を興して独立した人だ。

 あるとき、その竹下氏から、

 「おい、松井、オフは何やっているんだ」

 と訊かれた。ゴルフの誘いだった。それで、今度の日曜日ですか、と聞きかえすと、

 「おれがいつ日曜日だと訊いたんだ? オフというのは平日も含めてオフなんだよ。社長ならいつでもオフは自分で決めるものなんだ。土曜、日曜、アフターファイブといっているようじゃ、まだ社長になっていないな」

 まだ、サラリーマンだといわれたのである。

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夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長