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イッセー尾形流「人生コーチング」~
(5)欠点は克服せずに、大事にせよ

ワークショップ「イッセー尾形のつくり方」見学記5

2006年8月9日(水)

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 ズブの素人を、4日間の稽古だけで舞台に上げ、お客さんに見せられる芝居を作り上げる--。そんな“無謀な”挑戦が、日本が生んだ独り芝居の達人、イッセー尾形氏と、ずっとコンビを組んできた演出家の森田雄三氏によって行われています。ワークショップ、「イッセー尾形の作り方」です。

 このワークショップは、ビジネスパーソンにとって、自分の限界と思っていた壁を破るためのヒントに満ちています。そのエッセンスを、彼らにずっと注目してきたルポライター、朝山実氏が分かりやすくお伝えします。初めての方は、ぜひ第1回からお読み下さい。

(日経ビジネスオンライン 山中 浩之)

 4日間の稽古で、舞台をこしらえる。

 「イッセー尾形のつくり方」のワークショップに参加した大半は、演劇経験のない素人。その数、100人あまり。優秀な生徒を選抜するのではなく、希望者全員もれなく舞台にあげる。無謀とも思える試みに、講師である森田さんが挑戦することになったのはどうしてなのか?

 「誰も切りたくて足を切ったわけではないからさぁ」と、森田さんから変化球めいた答えが返ってきました。

演出家・森田雄三氏
演出家・森田雄三氏

他人のアイデアに乗ることで、新しい何かが生まれる

 片脚を骨肉腫の治療で切り落としている森田さんは、車椅子で稽古を指導してきました。手術で足を失うに至ったのは、自分から望んだ結果ではない。ともすると、「結果」につながる「原因」や「理由」を人は探し出そうとしがちなものですが、病気は突然に訪れるものであって、受け入れざるをえないものは受け入れるしかない。それが人生だと、森田さんは言います。あきらめにも聞こえますが、後ろ向きではありません。

 ワークショップの企画も、熱心に話を持ちかけてくる人がいたから始まったこと。イッセー尾形の舞台を観てきた人から、「イッセー尾形の演劇法を一般の人たちにわかるように伝えることはできませんか?」という持ちかけがありました。

 そのとき、こう考えたそうです。自分では発想しなかった、他人のアイデアに乗ることで、新しい何かが生まれる。どうなるか、先はわからないからこそ、発見があるだろう。

 やってくるものは、拒まずに受け入れる。

 森田さんの発想の根幹にあるものは、「来たボールを打つ」と打撃の極意を語っていた長嶋茂雄に近いのかもしれません。

サルトルから学ぶ「試練の乗り越え方」

 「人生は結果から見ると、考えてそうなっていったかのように思いがちだけど、そんなことはない。すべては、やりながらその都度、先がわからず、考えながら進んでいるものなんだよね。ワークショップにしても、最初は人が集まるなんて思いもしなかった。だれも来なかったらどうしようかと心配したぐらいで。

 だから大勢人が来るっていうのは、ありがたいこと。どうやって百人を舞台にあげようか、ハードルが高ければ高いほど、苦しむことになる。だけど、どうしたらいいのか答えが見つからずにあたふたするのって、実は楽しいことでもあるんだよね」

 森田さんは、楽屋でスタッフを相手に、60~70年代に力をもった実存主義について、こんな話をしていました。

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