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日付の入らない夢を見る人(その2)

ワタミ社長・渡邉美樹 ―― “ありがとう”の使命感(2)

  • 高橋 三千綱

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2006年10月27日(金)

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 美樹さんが大学を出て、半年間ミロク経理に勤めた後、佐川急便で1年間セールスドライバーをして、300万円を貯めた話は有名である。当時の佐川急便は、1日20時間働かせるような劣悪な勤務状態に、雇用者を置いていた。

 『大卒』と同僚から呼ばれ、『大卒』への嫉妬から、さんざんな嫌がらせをされてもやめることはなかったのは、

 「300万円貯めて、会社を興す。外食産業、それもライブハウスを兼ねた居酒屋をつくる」

 という夢が美樹さんにあったからである。

渡邉 美樹氏
渡邉 美樹(わたなべ・みき)氏

1959年神奈川県生まれ。明治大学商学部を卒業した後、経理会社に半年間勤務。その後、佐川急便のセールスドライバーとして働き、独立資金を貯める。84年、渡美商事を設立。86年、ワタミを設立し、翌年、ワタミフードサービスに社名変更。96年に店頭上場し、2000年に東証1部上場。2005年春、ワタミに社名変更。

 しかしつらかった。ベルトコンベアーにのった担当地域の荷物を取り損なって、同僚から投げつけられるのもつらかったが、

 「届け先のお客さんから、あごであしらわれるのが一番つらかった。そこに荷物を置いておいて、といわれるだけなんです。人間として見てもらえない。仲間から荷物を投げられるのは、逆に認めてくれるから投げられるんです。あいつ、生意気だとか、こっちは苦しいのに夢ばかり語りやがってということで。でも、お客さんは配達人に対しては、目もみてくれない。こんにちは、といって入っていっても、挨拶もしてくれない。人間として見てもらえない自分がいる、それがつらかった」

 「ありがとうを集めたい」という思いは、セールスドライバー時代の鬱屈した悲しい経験が、創りだしたものなのかもしれない。

 ワタミは昨年4月に社名をワタミフードサービスからワタミに変更し、組織を刷新した。これまでの中心であった外食部門も分社化して、「農業」「環境」「教育」「介護」にプラスして「外食」を並べて、5つの柱とした。それを統括する形で「ワタミ」があり、ここで経営企画、商品開発をする新体制をつくった。

 ほかの人は、かってのワタミフードサービスが、居酒屋とは何の関連もない事業に取り組むことに、違和感を持ったかもしれない。

 しかし、渡邉美樹さんにとっては、それらは「使命感を持って」参入した事業になる。その使命感の根底には、「ありがとう」がある。

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