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【ヒットの“共犯者”に聞く】
涼宮ハルヒの場合 IX

ランティスのプロデューサーにインタビュー その4

2006年11月7日(火)

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涼宮ハルヒの場合 IX

仕事を忘れるチームを作る。だから平野綾

-- 仕事だからやる、という取り組み方ではダメだとオーダーを出された。それは、すごく難しい話ですよね。誰だって「仕事ですから一生懸命やります」とは言っても、なかなかそこまでは。

斎藤 「その日の仕事が終わったらはいさようなら、じゃなくて、チーム感をつくりたい」と、ハルヒのアニメスタッフの皆さんがおっしゃっていて。ですから、声優さん(この場合は歌手も兼ねる)も、チームとして一緒になってくれるような人たちがいいな、と言っていましたね。それで「仕事を忘れていっしょにやれる人」をと。

-- でもそのリクエストって応えようがあるんですか。「そんなのやってみなきゃ分かりません」じゃないんですか。

井上 ランティスは声優さん関係の音楽をたくさんやっているんですけれども、キャスティングから、声優事務所さんとのお付き合いも含めて要請されることが多かったりします。なので、そういう「チーム感」を持って頂くことも、アニメの製作スタッフさんから我々に期待されていたところだと思います。そこを斎藤がしっかりとやった感じですね。

いしたに じゃあ、斎藤さん、現場では。

斎藤 僕は主にレコーディング現場で声優の方とお話する機会が多かったわけですが、「ハルヒ」は、こういうモチベーションでやるものですよ。仕事と割り切ってやるんじゃなくて、楽しんでやりましょう!と、話し合いながらやりました。角川書店さん、京都アニメーションさんの熱意のおかげで、メインの3人の声優さんと、事務所さんが、「『ハルヒ』だったら何でも協力します」というムードになって下さったので、非常にいい形で。

出会いは6年前から

-- しかし、「ハルヒ」はいわゆる「U局アニメ」ですよね。全国ネットでもないし、時間帯も深夜で。そこに対して事務所に「全面協力してくれ」と口説くのって大変じゃないんですか。

井上 う~ん、あんまりそこは考えないですね、私が考えなさすぎるのかも分かりませんが。例えば深夜枠にしても、こういう作品のこういうヒロインは、あなたにはぴったりの役だと。役ありきで選んでいますからね、そこはみんなそう言っていると思いますよ。

いしたに 歌い手さんとしての平野綾さんは、定評がある方だったんですか。

井上 6年ぐらい前に「天使のしっぽ」という、12人の女の人が出てくるアニメ作品がありまして、その声優さんの1人だったんですよ。

-- 6年前っていいますと。

斎藤 彼女が中学生の頃ですね。

井上 そこで僕は初めて出会って、そのときから歌に表現力があると思っていましたね。

斎藤 その後、アニメのキャラクターをモチーフとしたキャラクターソングとかを歌っていて。

井上 当社から9月に彼女のオリジナルのシングルを出しましたが、これが3枚目に。

平野綾さんの最新CDシングル『明日のプリズム』。後ろはデビュー作のCD
平野綾さんの最新CDシングル『明日のプリズム』。後ろはデビュー作のCD

-- 彼女が「ハルヒ」役にはまり過ぎたので、「(『涼宮ハルヒの憂鬱』のアニメは)最初から平野綾を、メジャーにするためのプロモーションムービーだ」と言う人がいますね。

井上 (笑)そうですか。

斎藤 「ハルヒ」が始まる前は「彼女に『ハルヒ』の役なんかできっこない」って、ネットで相当反発されていたんですよ。

-- そうなんですか。

井上 ハルヒは迷惑なくらいテンションの高い、元気な子でしょう。

斎藤 平野さんはおっとりした声のお姉さんとか、しっとりしたお嬢さんの声ばっかりやっていたんですね。なので、始まる前まではこれは一体どういうキャスティングだと世間のファンから言われていたように思います。

-- ああ、『HEY!HEY!HEY!』で、地声からいかにもなお姉様の声へ、年齢や雰囲気を一瞬で変える芸を、いやあれは芸というか本業ですけど見せていましたね。びっくりしました。

井上 あれには僕もびっくりしました。

-- 起用に関しては井上さんがプッシュされた?

井上 ええ、ランティスとしてプッシュさせていただきました。彼女には斎藤もかなり前から何か興味津々だったようでして。

斎藤 そうですね、僕も彼女とは5年くらい前に仕事をしたことがあって、若いのにずいぶん演技が上手い子だなと思っていました。それから月日が過ぎまして、昨年の夏前くらいから、一緒にランティスとやりましょうみたいな話をしていて、ファーストシングル今年の3月にリリースして。さあ次はどうしようかっていったときに、社内で「ハルヒ」をどうする、と話があって。「これまではおっとり声、しっとりした声をやっているんですけど、彼女はいけると思います。どうですか」と話をみんなにして、じゃあプッシュしてみようか、ということになって。

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「【ヒットの“共犯者”に聞く】
涼宮ハルヒの場合 IX」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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