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ウイスキー作りと組織論

~ウイスキーブレンダー 輿水精一~

  • 茂木 健一郎

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2006年11月9日(木)

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 ウイスキー作りでは、全く同じ条件で仕込んでも最終的に出来上がる原酒は違う。これは生体反応の特徴で、熟成の過程で起こるプロセスはカオスに基づいており、人間は制御できない。それを認めたうえで成り立っているのが、ウイスキー作りだ。

 人間についても同じことが言える。規格品を作ろうとしてもコントロールできない。多様なものができることを認めることは重要だが、今回、サントリーのチーフブレンダー・輿水精一さんの話を聞いて、面白かったのは、その先があるということだ。

 多様なものが数多くできた時に、そのままにしておくのではなく、それをこういうウイスキーが欲しいというイメージを持って、統合する作業にかかる。多様なものをいったん作って、そのあとで、それをまとめる方向に持っていく。組織論で言えば組織としてあるべき形に持っていく。広げてまとめる2段階をやっているのが面白い。

 欠点は組み合わせによって長所になる。ウイスキーの場合は、単独だと欠点になってしまうような原酒が、要素として微量入っていると、全体がおいしいものとして感じられる。

 ここで注目すべきは、それを人間が知覚する能力があることだ。そこに人間の認識能力のすごさを感じる。40種もの原酒を混ぜて最適化するのは、コンピューターシミュレーションでも難しい。にもかかわらずそれを認識する能力が人間にはある。

 組織に置き換えて言うと、クセのある人間が加わっていた方が、良い組織だと感じる能力が人間にあるのか。管理職にあるのかということになる。

 ウイスキーのブレンダーは味覚という言葉じゃないものに向き合っている。するとそれを表現するための言葉が磨かれる。ビジネス的に言うと、生の業務体験というか、教科書やテキスト、マニュアル化できないものがビジネスの現場にはたくさんある。それを生で体験することによって、知能が磨かれる。

タイトル「味は「優等生」じゃ面白くない」
NHKの番組サイトへ

NHK総合テレビ
毎週木曜午後10:00~10:44
・再放送
 総合 毎週月曜 午後4:05~4:49
 BS2  毎週水曜 午後5:15~5:59
 総合 毎週木曜 午前1:10~1:54
     (水曜深夜)
番組公式サイト
本・CD・DVD紹介サイト

 世界的なコンクールで最高賞を3度受賞するウイスキーブレンダー・輿水精一(57歳)。

 9月、輿水は来年発売予定の25年物の最高級シングルモルト・ウイスキーのブレンドに没頭していた。過去の偉大な遺産に敬意を払いつつ、全く新しい自分の味を見つけ出す。だが、目指す味と限りある原酒の間で、輿水はかつてない迷いの中にあった。そして会社上層部へのプレゼンまで数日と迫る中、輿水は悩んだ末、ひとつの大胆な手に出た・・・。

 大阪府島本町山崎の蒸留所を舞台に、知られざる職人の奥深き世界に密着する。


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