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  • 遥 洋子

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2006年11月24日(金)

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 仕事柄、インタビューをよく受ける。「介護について聞きたい」という男性記者の依頼だった。私は著書に介護を扱ったものがあり、介護をドラマにしたこともあった。

 その電話の声の印象では、男性は50代くらいか。日にちや場所を確認するだけの電話だったが、その声質や音色を聞くと、私なりの男性分析センサーが作動し、警告を鳴らせた。しかしその警告には耳をふさぎ、仕事だからとお引き受けすることにした。

そして取材が始まった。

記者「遙さんはなぜそんなに介護を頑張ったのですか?」
「いえ、頑張ってません。頑張れない自分が辛かったのです」

記者「それは責任感が強いからですか?」
「いえ、責任感ではありません。私は逃げようとしたのですから」

記者「で、逃げたのですか?」
「逃げようとしても、逃げられなかったのです。それが介護です」

記者「皆、逃げてますよ」
「他人からそう見えても、本人の心情はどうでしょうね。心から逃げおおせているでしょうかね?」

記者「それはやはり、遙さんが責任感が強い人だからでは?」

「私の気質や性格のせいにしないでください。自分の性格をいうなら私は無責任なタイプでしょう。介護も、仕事も、恋愛も、すべてに中途半端だったのですから。私のみならず、多くの働く女性がそのことで苦しむ姿は、今や普通なのですから」

記者「働く女性は、介護と仕事もやって、普通、ということですね」
「いえ、まったく違います。普通に全部やりましょう、とは言っていません」
記者「でもさっき“普通”だと」
「じゃ“普通”は却下!」

 最近、私の周りには、もの分かりのいい男性たちが集まってくれていたことを再認識した。過去は、こういった口論になるケースが少なくなかった。それを嫌というほど通過して、今のスタイルになった。男性と言い合いする取材は、私にはノスタルジックでもあった。

「遙 洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」」のバックナンバー

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