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組織を腐らせる「キャンサー」の見抜き方

~マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング柴田励司社長(4)

2006年12月21日(木)

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 職業としての「社長」を自ら選び、活躍している人をお招きし、将来、経営層を目指す人々に、ご自身の経験を語っていただくトークセッション「Road to CEO」。今回は、世界最大の組織・人事マネジメント・コンサルティング会社、マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティングの日本法人を率いる柴田励司氏をゲストに迎え、組織運営の秘訣と人事の課題について語っていただいた。最終回では、会場との質疑応答をお送りする。

マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング 柴田励司社長

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司会、山中(以下Y) この辺で皆さんからの質問に移らせていただきます。挙手をお願いいたします。

【Q】 私自身も人事を十数年やっていまして、人事の仕事って、給与計算をやる業務から、ヒューマンリソースという資源をどう再設計するかというところに行きました。

 最後に柴田さんがおっしゃられた問題は、ヒューマンリソースという立場を超えていると思うんです。だから何というタイトル(名称)がいいのかと思ったんです。

柴田 そこはアカデミックに言うと、ビジネスパートナーとチェンジエージェントというふうに整理されていますね。ビジネスパートナーというのは、新しい事業を起こしたり、戦略を実行していくときに、人という面を所管して、意思決定に必ずかかわる、そういう人事がビジネスパートナーと言われています。

 (一方で)今まで赤だったものを青っぽくしていくとなると、組織の中に入って化学変化を起こさないといけない。これをするのがチェンジエージェント。チェンジエージェント的な仕事は、量が必要になったり、内部の人ではやりにくいので、そこにマーサーのような会社が支援することが結構増えています。

Y 途中でおっしゃっていた「集団皿回し」という状況ですが、今、日本企業は、そうは言っても、皿を回し続けなかったら生き残れないんじゃないかという恐怖感があると思うんです。「一瞬、歩みを止めてでも何とかしろ」とおっしゃりたいのか、それとも「別の方法がある」とおっしゃりたいのか、どうなんでしょうか。

柴田 方法はあると思っています。全員が皿を回しているので全体が見えていないんです。ですから、一歩引いたところから全体像を見て、「そこの皿回しはいらないから」と、皿を取って割っちゃうということをしてみる。要は、やらなくていい仕事をやっている可能性が非常に高い。そういうものを全部つぶしていくということです。

 集団皿回しから少し下りて、全体を見て、やばそうなところに補強していくことができる人がリーダーだと思うんです。リーダーとはプレイングマネジャーであるべきだという議論がありましたけれども、ちょっと行き過ぎちゃっている感じがしています。

 そこはリーダーがしっかりリーダーとしての仕事をやっていくこと。そういうことができる人を育てること、この2つがカギです。しかし、それができる人というのはそんなにいるわけではない。だからそういう人をたくさん獲得した企業がこの「集団皿回し」から抜けていく。

 一方で、我々日本企業にとってはチャンスだとも思うんです。というのは、アメリカ企業のやり方はサスティナビリティ(持続性)を軽視していますので、早晩だめになると思っています。いわゆるアメリカ流はやめて、新しい独自のやり方を志向した方がいいだろうと考えています。アメリカのコンサルティング会社にいてこんなことを言っていてはいけないんですけど。

「パラサイト」はひとつにまとめよ

【Q】 ある事業部門の機構改革をする中で、その部門に、先ほどのお言葉ですと、「パラサイト」が入っていまして。京王プラザ時代のご経験を含めて、年取ったパラサイトの人たちの処遇を、どう考えたらいいのか、教えていただけたらと思います。

柴田 キャンサーは排除するしかないんですけど、パラサイトは蘇生可能です。私がコンサルタントとして動いているときの例ですけれども、ある企業の社長さんから相談を受けて、「いろいろ話は分かったけど、どうもうちの会社、パラサイトが多い、ちょっと来てくれ」ということで、職場の雰囲気を見に行くと、明らかにパラサイトが多い感じだった。

 どうしようかと思って、パラサイトだけを集めた組織をつくったんです。通称ショムニ作戦です。(その組織の人は)みんな(お互いを)見てにやにやしている。顔ぶれを見て、どういうメンツだか分かっているわけですね。

 それで、社長から、「あなたたちはどういう人たちだかだいたい分かっていますね。あなたたちにミッションを与えます。ぜひ達成してほしい。達成できない場合、申し訳ないけれどもあなたたちのいる場所はありません」と。そう明確に言って、期限を切って、「誰も助けません、あなたたちでやってくれ」という形にしたところ、不思議なことに、そのパラサイトの集団の中にリーダーみたいな人と参謀の人と、いろいろ生まれてきたんです、それでうまく回っていった。

Y なるほど。

柴田 それで、その話を伝え聞いた社長の友達が、「それ、うちでもいいな」とやったらしいんです。ところが大失敗。

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「組織を腐らせる「キャンサー」の見抜き方」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官