「遙 洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」」

いい人材、います?

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2006年12月8日(金)

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 首を傾げたくなるような働き方をする人のなかに、私の体験では実はベテランの50代男性というのが少なくない。

 お気に入りの、シティタワーにある高層階のレストランに、予約の電話を入れた。声からするとその店の年配男性店長だ。

「静かな席を3名。お願いします」
「え?」
その瞬間、私の中でその店長への絶望のような感情が走った。

 私は「私のテーブルの周りをツイタテで囲ってください」と言っているのではない。ただ、静かに食したいと言っているだけだった。別にめずらしい要求でもないだろう。

「ですから、静かな席です」
「ですと、ソファー席になりますが・・・」店長は唸った。

 ソファー席は左右に隣の客が座り、常連の私から言わせていただくと、最もうるさい席だった。奥に個室もあるし、静かな端の席もあった。

「個室は空いてませんか?」
「個室は8名さまからなんです」

 私は4名の個室があることを知っている。そこを使用したこともある。だが店長は、初めから個室を取るつもりなどないことが、そのあしらうような返事でうかがえた。

「じゃ、奥の端の席は?」

 店長は慇懃無礼に途方に暮れて言った。
「お客様・・・当店にお越しになられたことがあるんでしょうか?」

 私は苛立ちを隠さず言った。
「はい。何度も」
「さようでございますか。では、奥のお席で」

 予約してしまったことを後悔した。

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著者プロフィール

遙 洋子(はるか・ようこ)

遙 洋子

大阪府出身。タレント・エッセイスト。関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、その体験を綴った著書『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』(ちくま文庫)を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。近著に『主婦たちのオーレ!』(筑摩書房)、『女ともだち』(法研)など。公式ウェブサイトはこちら



このコラムについて

遙 洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」

時事問題を独自の視点で切り込むタレントでエッセイストの遙洋子氏が、男と女が食い違うワケをユニークな視点で解説していく。

【編集部から】
2010年4月から、遙洋子さんの新コラム「遙なるコンシェルジュ『男の悩み 女の嘆き』」が始まりました。こちらもご覧ください。

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