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上司は、怖いか?

  • 遥 洋子

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2006年12月22日(金)

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 忘年会シーズンだ。働き始めてから、もう数え切れないほど多くの宴会に参加した。

 その日は、ホテルでの大掛かりな番組忘年会だった。招待状はいただくものの、私は逡巡していた。派手な職業のわりに私はパーティがあまり得意ではない。いつも、なんとも居場所のなさのようなものを感じるからだ。まして、その番組で私はレギュラーでもなんでもなかった。

 「行かんとくわ・・・」と、友人のタレントに言った。

 パーティの数日前だった。番組担当者の若い男性から私の携帯に電話が入った。

 「当日はお仕事だと、ご友人から聞いております。でも、来ていただけませんか?」

 明るく「ごめん仕事で」と言うべきかどうか迷った。男性は察したのか言葉を続けた。

 「僕が会いたいから来ていただけませんか。僕だけではありません。他の人も皆会いたがっています。恐いから言えないだけで。僕は遙さんに電話できるんですが・・・」

 私は恐がられているんだ、と、苦笑した。

 実際、私はもうこの世界では中堅以上になった。自分がまだ新人の頃、中堅の位置にいらっしゃる先輩に「来てください。私が会いたいから」と電話するにはやはり“恐さ”が邪魔しただろう。いや、まずその台詞を言えなかっただろうし、電話をするという発想自体、浮かばなかったに違いない。

 その男性の勇気を思うと、言葉の背後にある優しさのようなものに触れた気がした。

 「考えとくね」と返事しながら、「行こう」と思った。

 当日、そのパーティは、例年のごとくビンゴゲームだった。しかし、ずっと私の心には熱いものが流れていた。

 自分がまだ新人だった頃、先輩へのアプローチはいくつかのパターンがあった。甘える・ねだる・相談する、だ。だいたいの先輩が、後輩のそういったアプローチに渋々であれ、笑顔で応えてくれた。

 それが年配男性となると、こっちは若さを武器に、もう甘え放題でもあった。それが仕事であれ、職場であれ、「単なるわがまま」と思えることでも叶えてくれたりもした。若い女性にとっては、男性上司はある意味、最も要求がつきつけやすい対象だったかもしれない。そして、そういう武器を利用した働く女性は、私だけではないだろう。

 そんな自分が、今度は、男性部下の位置から、何かを要求される立場になったのだ。

 それは、違和感というより、衝撃に近かった。

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川野 幸夫 ヤオコー会長