• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

創造性を生む「半眼」の境地

~漫画家 浦沢直樹~

  • 茂木 健一郎

バックナンバー

2007年1月17日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 クオリティーの高い作品を絶え間なく生み出し続けている漫画家の浦沢直樹さんは、アイデアを生み出す時や非常に大切な1本の線を描く時に、座禅で言う「半眼」の状態に自分を置くと言う。

 物を「見る」ためには脳を使う。外から入ってくるものだけを見るのではなくて、自分の内側にあるものを見るのも脳の大事な役割だ。それはなかなか難しいことで、外を見ることとなかなか両立しない。しかしクリエーターはそれができる。

 これは危ういバランスの中に自分を投げ込むことだ。半ば現実を見ていて、半ば自分の内面、内なるイメージを見ている。それが浦沢さんの絶妙なバランス感覚だと思う。

 浦沢さんは、アイデアを生み出すときに一切のメモを使わず、脳だけで考えている。

 僕の経験でも、KJ法やアイデア創造を支援するソフトなどは、本質的に人と情報をシェアするといった場合には役立つが、核となるアイデアを生み出すことにはほとんど役に立たない。むしろ邪魔することの方が多いんじゃないかと考えている。

 以前、アートディレクターの佐藤可士和さんに聞いた時も、コンセプトが決まるまでビジュアルは書かないと言っていた。ビジュアルに頼らないのはクオリティーの高いものを作っているクリエーターに共通の流儀だ。

 その理由はこうしたツールが起こすダイナミックスよりももっとすごいことが脳の中で起こっているからだ。無意識の中でメモ帳のようなものがあるとすれば、もっと何千という数がうごめいているのだと思う。アイデアが生み出される時は、それを一気にセレクトして意識の中に出てくる。こうした脳のプロセスをツールに置き換えるのは無理だと、超一流のクリエーターが言うから説得力がありました。

心のままに、荒野を行け ~漫画家・浦沢直樹~
NHKの番組サイトへ

NHK総合テレビ
1月18日(木)午後10:00~10:43
・再放送
 総合 毎週月曜 午後4:05~4:49
 BS2  毎週水曜 午後5:15~5:59
 総合 毎週木曜 午前1:10~1:54
     (水曜深夜)
番組公式サイト
本・CD・DVD紹介サイト

 谷亮子選手のニックネームにもなった柔道漫画「YAWARA!」、ハリウッドで映画化が進むサイコサスペンス「MONSTER」、現在連載中の「20世紀少年」「PLUTO」など、大ヒット漫画を次々と生みだし、「平成の手塚治虫」と呼ばれる漫画家・浦沢直樹(47)。コミックの総発行部数は1億部を超え、国際的な人気を博すマンガ界のスーパースターである。

 キャラクターを生みだし、ストーリーを考え、コマ割りをして、人物の表情から動作するまでを描いていくマンガ家の仕事は、映画に例えれば、監督、撮影監督、美術、脚本、俳優を一人でこなす、と言う高度で創造的な仕事だ。

 番組では、浦沢の仕事場にカメラを持ち込み、その創作の現場に初めて長期密着。作品を生み出すために苦悶する姿を克明に追った。去年春、大ヒット漫画「20世紀少年」の突然の連載中止で、読者を驚かせた浦沢。その連載の再開までの1ヶ月にスポットを当て、天才漫画家の知られざる創作の秘密に迫る。



コメント0

「茂木健一郎の「超一流の仕事脳」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック