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店の活気には、本社の活気も必要だ

~長崎屋 上山健二社長(5)

2007年2月6日(火)

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長崎屋 上山健二社長

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司会、山中(以下Y) では、会場からのご質問をいただきたいと思います。

Q 長崎屋に入られたころ、社員の方はかなり疲弊されていたと思うんです。でもつい最近、久しぶりに長崎屋の店舗を見まして非常に驚いた。以前見たお店から比べると、ずいぶん活気が戻ったという印象でした。そういった現場の活力をいかに取り戻したのか。その辺に興味を持ちました。

上山 「店が主役の再生だ」と、事あるごとに言い続けたのはもちろんですが、「店を活気づかせるためには、本社も活気づかせなければいけない」と思って、本八幡(千葉県市川市)に本社を移しました。建物の下が店になっているんです。

 ワンフロアで本社ができるところを探して、かつ店の近くで、というと本八幡ぐらいしかなかったんですけど、家賃コストも大きく下がった。東日本橋に本社があったときは年間3億円近い家賃を払っていました。「経済的な価値を生まない本社がここにある必要はない」と納得してもらって、かつ、売り場に行けば、バイヤーが自信を持った商品でも、売れ行きがいいかどうかもすぐ分かる。移ったのが2003年7月ですけど、そこで毎朝、私自身が司会をやる朝礼を2年間やったんです。

お客は笑顔と挨拶と活気でやってくる

 朝礼を(その場にいない)店長にも全部聞けるようにしたんです。次の年からは、パソコン画面を見ながらしゃべると、店でも店長が私の顔を見られるようにして、それを2年間やり続けた。ワースト朝礼というのもやりました。前日予算比ワーストのチーフバイヤーと店長に、パソコンの向こうから発表してもらう。

 とにかく同じことを言い続けましたね。「絶対にあきらめるな」と「長崎屋は必ず上場できるだけのバランスシートは持っているから、あとはPL(の改善)だけだ」ということですね。

 役員で手分けして、店にもかなりの頻度で回りました。パートさんと正社員を集めて、1日5コマ、6コマ、話をするわけです。「全員に話をしよう」と思うと、朝もやらなきゃいけないし、夕方もやらなきゃいけないので、5~6コマになる。手分けはしましたけども私自身も20店舗以上やりました。戦略の大きな変換があったときも20店舗ぐらい回りました。とにかく「主役は店だ」と言い続け、「お客さんを呼ぶのは人間力だ。だから笑顔の挨拶と活気が一番大事なんだ」と言い続けた。そんな感じですね。

Q ジャック時代の資金繰りの話ですが、不祥事が起こると、銀行は手のひらを返したように返済請求を強めてくると思うんですが、繰り延ばすために、どんな対応をされたのかを教えていただければと思います。

上山 私も銀行員を11年やっていましたので予想はしていましたけど、銀行はおっしゃるように、今思い出したら涙が出るぐらい厳しかったんです。

 8行か9行くらい取引があったのですが、私の出身行がメーンバンクだったんです。私がつくった普通預金で、私が口座番号を取った口座がメーンの口座で、その担当がたまたま私の同期だったんです。彼には本当に個人的にも救われたんですけど、そこを支払い口座にしていました。車の買い取り代金はそこからしか出ない。支払い銀行に「これだけの金が今日は買い取りで必要ですから、これだけの出金は認めてください」ということを経理部から必ず朝一番、開店前の9時前に電話をさせた。販売の入金がその日のうちに入ることを期待してなのですが…、ジャックの経理の責任者は非常にしっかりしていて、金繰りに強かったんです。私とその人がやったことでうまくいった部分もあると思うんです。だから、本当に苦しいときには銀行に正直に全部言う、と。

 ただ、1つだけやったことは、新たなオークション会場を開拓して、借り入れのない銀行にその入金口座を設けたんです。借り入れのある銀行にとやかく言われない隠れ現金をつくった。これに救われたことは何回もありました。

 そうすることで、何回かオークションをやると、借り入れのある銀行には見えない金が、何千万円単位になっているわけです。本当に苦しいときは、これに手を付けさせてもらおうか、と。畳の下を開けてお金を出す、みたいな(笑)、そんなことをやっていました。

Q 将来についてお聞きしたいんですが、今までのキャリアは医者に例えると、“白い巨塔”の中でいろいろあって飛び出しました、と。その後、外科医としてターンアラウンド専門としてやってきました。今後はどんな世界観を持ってキャリアを考えていくのかということでお答えいただければと思います。

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「店の活気には、本社の活気も必要だ」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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