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日本のM&Aは「売り買い」ではない

~ルイ・ヴィトン ジャパン カンパニー プレジデント&CEO 藤井清孝氏(2)

2007年3月29日(木)

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ルイ・ヴィトン ジャパン カンパニー プレジデント&CEO 藤井清孝氏

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司会、山中(以下Y) (就職先として)ファースト・ボストンを選ばれた理由というのは。

 そのころのファースト・ボストンにすごく有名なアメリカ人が2人いて、彼らがM&A関連で、ウォール街では一番クリエイティブなことをやっていました。ここに入社すれば彼らの下でやれる、ということだけで、めちゃめちゃ競争率が高かったんです。まして日本人にオファーが来るなんて、これを取らないと一生後悔するというような話だったので、行ったんです。

Y また死ぬほど働かされそうな道を選ばれたわけですね。

 死ぬほど働かされると同時に、コンサルティングと違って、もう一段、精緻で細かい仕事なんです。いいかげんなことをやっていると、すごい訴訟に遭う。あとディールの世界ですから、言葉が中途半端では駄目。いろいろな駆け引きをネイティブの人とやらなくちゃいけないから、それは大変です。

司会、秋山(以下A) 日本でも最近M&Aのマーケットが本当に定着してきた感じですけど、そのときの状況と、今の日本の状況は同じでしょうか。

 今の日本は80年代後半のアメリカと似ていますけれども、事象の数とか規模は10分の1以下じゃないですか。M&Aは「会社の支配権の売り買い」なんです。日本はまだ売り買いまで来てないですよ。

Y 藤井さんはルパート・マードックと組んで、20世紀フォックスの買収なんていう、すごいディールもやっておられる。「これぞ私の生きる道」という感じだったと思うんですけれど、なぜ別の道へ。

 そんな仕事を30代でできる機会は、アメリカでもほとんどない。それはそれでとても面白いんだけれども、毎回、同じことをやっているわけです。

 資本主義の必要悪で、人が作ったものを安く買って高く売る。さやを抜くと、ものすごく儲かるんだけれども、最初に物を作る人がいないと成り立たないビジネスなんです。

 そうすると、自分が60歳になって、子供に、「お父さんはこんなことをやってきて、こんなに世の中のためになったよ」と言うとき、「さや取りしてこれだけ儲かったよ」と言うのも悲しいな、と。

司会、秋山、以下A 実業への気持ちが芽生えたのは、どれくらいからですか。

 マッキンゼーにいたとき、いろいろな会社の社長にお会いしたんだけど、資本金と従業員を背負って、お客様がいて、という、定石のビジネスで長年やっている人の方が、(そうでない人よりも)尊敬できる感じがした。

 あのね、30代のうちはそれが見えないんですよ。ポルシェに乗って、いい服を着て、いいマンションに住んでいると、「すごい」と思うわけです。でもそういう仕事は普通の事業会社ではできない。「それって、お金に飼い殺されているんじゃないか」と強く思っていました。

A 「お金じゃないよ」と?

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「日本のM&Aは「売り買い」ではない」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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