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創造とは新たな「制約」を発見すること

~建築家・隈研吾~

  • 茂木 健一郎

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2007年4月10日(火)

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 今回、話をうかがった隈研吾さんは、海外でも高い評価を受けている建築家だ。その考え方を「負ける建築」という言葉で表現している。建てる土地はまったくの「更地」であることはなく、周囲の環境や風土などと調和する建築を目指す。これを「負ける」と表現する。

 実は、この「更地」じゃないというのが非常に大事なポイントだと思う。土地をまっさらにして、そこには何でも建てられると考えがちだが、そうではない。規制や法律などとは違った、自然とか土地とか人間の関係に内在した制約が大事だ。それはそう簡単に分かるものではないし、自ら発見しなくてはいけない。

 その「制約」こそが創造力の源であり、豊かさの源である。しかも「制約」は、自ら発見するものだというのが本質的なことだ。建築では、その土地に行って制約を発見する。創造性あるいは科学的な発見、ビジネスの様々なアイデアを生み出すプロセスなど、いろんなことが制約の発見という視点で説明できてしまう。

 科学の歴史も、制約を発見することだった。例えばエネルギーの保存則。かつて永久機関は可能だと考えられていたが、実はエネルギーが保存されていて、これが制約だったと気づいたことが大事だった。結局、科学というのも我々が置かれている制約を精緻にしていった歴史である。

 脳科学もそうだ。思考や感情は自由だと思われていたけれど、ある種の制約のもとで作られていることが分かってきた。では、その制約とは何だということを、我々は解き起こしている。人類の歴史は、いろいろ思い描いていた夢というものを、この地上の制約に降ろしてきた歴史だった。

制約を味方につける

 制約は自ら発見するものだ。発見すると自由になる。無限であることは自由だと思われているけれど、実は自由じゃない。

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“負ける”ことから独創が生まれる
NHKの番組サイトへ
NHK総合テレビ
4月10日(火)午後10:00~10:43
・再放送
 総合 毎週火曜 午前1:05~1:49
     (月曜深夜)
 総合 毎週火曜 4:05~4:49
 BS2  毎翌週水曜 午後5:15~5:59
番組公式サイト
本・CD・DVD紹介サイト

 アジアはもとより欧米でも高い評価を受け、世界各地から設計の依頼が殺到する日本人建築家がいる。建築家・隈研吾(52歳)。

 多い時には40を超えるプロジェクトを同時に手がけ、和紙を外壁に使った公共施設、石だけを使って空間を構成した美術館など、型破りな素材を使い、斬新ながらも周囲の環境に溶け込む建築を生み出す。隈が目指すのは、「負ける建築」、予算や敷地の条件などに打ち勝とうとせず、積極的に受け入れ、その制約の中から独創的な建築を生み出す。

 番組では、世界を舞台に、新しい素材と格闘しながら、常に独創的で有り続けようとする建築家・隈研吾の仕事の流儀に迫る。



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