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苦境に立ったとき「仕事」へ逃げ込む

~バレリーナ・吉田都~

  • 茂木 健一郎

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2007年4月24日(火)

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 日本人として初めて英国ロイヤルバレエのプリンシパルとなったバレリーナの吉田都さんにお話をうかがって、一番印象的だったのは、重圧を受けたり苦境に立ったりした時に、「練習に逃げる」という言葉だった。

 吉田さんの生き方は、そこにあったのだと強く感じた。例えば、プロ野球選手がスランプの時に、その重圧に耐え切れず酒に逃げるといった話をよく聞く。それを一番エッセンシャルな“仕事”に逃げると吉田さんは言う。

 1995年から97年あたりのいつだったか、英国のロイヤルバレエを見に行ったことがあり、そこで「日本人がプリンシパルで踊っている!」と強い印象受けたことがあった。今思えばそれが吉田さんだった。ロイヤルバレエでプリンシパルを務めるのは本当に大変なことで、俗に言う“家賃が高い”ところ。なぜそこで頑張ってこれたかというと、「練習に逃げた」、さらに練習に没入したからだと分かった。

 吉田さんは、公演のあとで、自分の動きを全部振り返って確認するという。これはまさしく「メタ認知」というもので、第三者の視点で自分を客観化できている。実際の公演の最中は集中して「没我」の状態にあり、それが終わった後で検証する形でメタ認知を立ち上げるという。

 このメタ認知と没我の使い分けが面白かった。普通どちらかばかりが強調されるが、両方必要だということだ。没我でフロー状態のようなかたちで、ある仕事に没入するということと、それからメタ認知で自分の欠点や足りないところを冷静に振り返るという両方が大事なのだ。

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自分を信じる強さを持て
NHKの番組サイトへ
NHK総合テレビ
4月24日(火)午後10:00~10:43
・再放送
 総合 毎週火曜 午前1:05~1:49
     (月曜深夜)
 総合 毎週火曜 4:05~4:49
 BS2  毎翌週水曜 午後5:15~5:59
番組公式サイト
本・CD・DVD紹介サイト
 世界的バレリーナ・吉田都(41歳)。29歳のとき、最高峰の英国ロイヤルバレエ団の最高位・プリンシパルに日本人女性として初めて就任、世界の観客を魅了してきた。昨年から日本のバレエ団に移籍し、東京とロンドンを往復しながら活動を続けている。今年1月には英国バレエ界のオスカーとも言われる英国批評家協会の最優秀女性ダンサー賞を受賞した。
 
 吉田の日常は、驚くほど地道で過酷だ。毎日変わらぬストレッチに、徹底的な練習。食事は夜の1回のみ。舞台に立つときも、「ジンクス」や「お守り」にあえて頼らない。必要なのは自分を信じる強さ、と言いきる。
 
 今年2月、吉田はかつて封印した、ある難役に挑んでいた。バレエの人気演目、「白鳥の湖」。背を大きくそる白鳥のポーズがもたらす腰への負担、そして初めてペアを組む相手とのコンビネーション。過密スケジュールの中、舞台は刻一刻と迫っていく・・・。
 
 知られざるバレエの舞台裏に密着。その華麗で過酷な「仕事術」に迫る。


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