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理念の共有者としての株主

  • 渡邉 美樹

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2007年8月2日(木)

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 ここ数年の間に、「会社は株主のものだから、経営者は株主の利益を最大限にすることを第一に考えるべき」という主張を、企業経営の本質であるかのごとく語る人たちが出現しました。

 私も一部上場企業の経営者として、株主の皆様には大変な感謝と敬意を払っていますが、こうした考えには賛同できません。

 自社の株価が上がる、というのは、株式市場で自社の経営を認めていただいている証拠で、とても光栄なことであり、経営者としても株価は非常に重要な経営指標だと思います。

 けれども、株価が上がるのは、いわば「よい経営」を行ったごほうびのようなもの。目先の株価上昇が経営の目的になってしまうのでは本末転倒です。

ワタミ代表取締役社長・CEO 渡邊 美樹氏

ワタミ代表取締役社長・CEO 渡邊 美樹氏

 私の経営目標は、あくまでワタミという会社が社会の中でどれだけ存在価値を高められるか。いいかえれば、お客さまを筆頭にどれだけ多くの方々が幸せになるお手伝いができるか。それに尽きます。

 私にとって、株主様はどんな存在なのか。一言でいえば、ワタミと私の経営理念に賛同くださる方々であり、理念を共有する同志なのです。

 上場以来の10年間、私は株主総会でこう申し上げてきました。
「株主とはワタミの経営理念に賛同いただき、同じ思いを持って出資くださる方のことだと、私は考えております。だから、株価を見てすぐに売り買いするようでしたら、うちの株主をやめていただいてけっこうです」

 そのうえで、この1年間、経営理念を実現するためにこんなことをやり、こんな成果をあげました、と説明をします。もちろん中には、

「おい、株主を馬鹿にしているのか! とにかく株主に儲けさせるのが経営者の務めだろう!」

 とおっしゃる株主様もいます。
そんな株主様に対して、私ははっきりこういいます。

株式にお金以上の価値を見いだしていただけるか?

「株主様のことは軽視してはいません。が、私は株価上昇を目的としてワタミを経営してはおりません!」

 こうしたスタンスは第1回目の株主総会からいっさい変えていません。当初はブーイングを受けることもありましたが、10年間続けると、自然と私の理念に賛同してくださる株主様だけが残るようになります。そして気がつけば、7万3898人の方々が株主になってくださったわけです。

 お断りしておきますと、ワタミは優良株を自負していますが、いわゆる濡れ手で粟の高配当をしているわけではありません。ですから現在の7万3898人の株主様は、ワタミの株式にお金以上の価値を見いだしてくださっている。そう私は信じています。

 信じているからこそ、私は株主総会でも口を濁さず、はっきりものを申し上げてきました。たとえば、ある年の株主総会で、私は「株主優待制度を変える」と宣言したのです。

 それまで株主優待券は、ワタミのお店で一度に何枚でも使うことができました。総額20万円ほどの宴会のお代を株主優待券で全額支払われたという話も聞いています。しかもよくよく調べると、そのお客さまは株主でもなんでもなく、ワタミの優待券を金券ショップで購入しただけだったそうです。

 これはおかしい。

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