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CSR解体新書(10)独自技術の2次活用を

新しい発明より使い方に頭を使え

2007年9月10日(月)

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 純国産技術だけで、世界の文化のど真ん中に独自の貢献ができないものか。企業としてこういうことを考えればCSR(企業の社会的責任)になりますが、私たちは文化や学術の担い手という立場で、これを常々考えています。

 日本は世界に冠たるマルチメディア・コンテンツ大国ですから、この立場から貢献を考えれば、かなり有利、アドバンテージがありそうです。

 前回、宮崎のエル・エー・ビー社が開発した「マーカーレス・モーションキャプチャー」のシステムで、重要無形文化財の能楽師の動きや、フルオーケストラの演奏がきちんと収録可能であることを確認したところまでお話ししました。

 使える道具はちゃんと使わなければもったいありません。そこで私は次に、長年指導していただいているフランスの作曲家・指揮者ピエール・ブーレーズに、ご自身に本当の演奏中の動きを解析させてほしいと頼みました。

 彼は最近、半ば引退気味で、もうウィーンでオペラなどはあまり振らないと言っています。しかし指揮のジェスチャーについては、徹底的に科学的な背景を持つ厳密な意見を持っていて、私の取り組みをすぐに面白がってくれました。

 「決して合奏に迷惑をかけるようなことはしませんから、1回やらせてみてください」

 「OK. Why not? やってごらん」

 すぐに快諾の返事をもらいました。

フランスで国を挙げて確立した現在のデジタル音響処理技術

 実は、彼はこういうことに極めて前向きなのです。というのもこのブーレーズ、今日ではあらゆるパーソナルコンピューターの電源部近くに入っている、音響ボードを作るのにも決定的に重要な役割を果たしているのです。

 彼はポンピドゥー大統領時代、フランス政府の年間予算にパーセンテージが出るくらいのお金を獲得して、1970年代前半に音響技術と音楽の基礎研究のための国立研究所(IRCAM)を作りました。

 そしてそこで、今日使われている基本的なデジタル音響処理技術を開発させたのです(正確には、そこで仕様を決めて予算を執行し、各国の適切な業者に技術開発を発注したと言う方がよいらしいですが)。

 ヤマハやローランドも関係していると聞きました。当時をご存じの方がおられましたら、お話をうかがいたいものです。何とここでも日本製の技術が縦横に活躍しているのです!

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