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「グーグルゾン」に血道をあげている暇はない

~グーグル副社長兼日本法人社長 村上憲郎氏(3)

2007年11月20日(火)

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将来、経営層を目指す人々に、プロの経営者から自身の経験を語っていただくトークセッション「Road to CEO」。今回は、グーグル日本法人の代表取締役社長、村上憲郎氏をゲストに迎えた。

グーグル副社長兼日本法人社長 村上憲郎氏

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司会、山中(以下Y) それでは村上さんにご質問のある方、挙手をお願いいたします。

Q 何年か前にインターネット上で「グーグルゾン」、つまりグーグルとアマゾンが合併して、インターネットの世界を席巻するという話が結構、流れて、実はうちの役員会で、「2015年にこうなっちゃう」というディスカッションをする題材にさせていただいたんですけれども、これからも、どんどんインターネットの世界は変化していくと思うんです。そういう村上さんのネットに対する世界観をぜひ、お伺いしたいと思います。

グーグルゾンは何の根拠もない「与太話」だと思う

村上 グーグルゾンが話題になったように、過分なご評価もちょうだいするわけです。「あちら側」とか、「こちら側」があって、「グーグルはあっち側だろう」って。でも、逆にその裏返しとして、グーグルゾンのような何の根拠もない与太話、それに基づく針小棒大な本がいろいろ出ています。「あ、もうWeb2.0は古いんですか」、というふうな早すぎる時の流れの中で、ですね。

 私たちは、非常にシンプルなビジネスモデルを持っているんです。ひたすら、世界のあらゆる情報をインデックス化して、それを使っていただくことによって、情報のありかに皆様をブリッジしていくことしかやっていないわけです。

 情報あるいはコンテンツは、我々自身が所有も占有もしてないんです。そう言うと「ブック検索はどうなっているのか」となると思うんですが、それは我々が出版社から(本を)お預かりはしていますけれども、あくまでも著作者は著者、出版社の持ち物で、我々はひたすら、そのデジタル化というところのお手伝いだけをしていると。ユーザーに「ええっ、そんな本があったのか」という偶然の出会いを作りだせたらいいな、と思っているわけですね。

 ユーチューブ(YouTube)についても同じで、あくまでもそれをクリエイトした方の持ち物なんですね。たまたま、世の中に埋もれているものに対してのアクセス手段がないので、我々の方でお預かりして、皆さんがたどり着けるような仕組みを作っているわけです。

 現状では著作権を侵害した違法なアップロードがあるわけですが、今はそれを人力では落とせませんので、それをアイデンティファイしていく技術も作り上げたいと思っております。

 ことほどさように、我々はあくまでもインデックスを作ることに特化して、コンテンツはあくまでも本文をお書きになった方々のものだという考え方ですので、(コンテンツの書き手を滅ぼすかのような)グーグルゾンみたいな形になることはない。

 だって、この「検索」ということの完璧さを目指すだけで、本気でやっても、200年ぐらいかかるんですよ、我々のミッションを達成するためにはですね。ですから、Web2.0なのか、Web3.0なのか、Web200なのか分かりませんけれども、世の中はそういう変遷を遂げていったとしても、グーグルはひたすら、検索ということで、まだまだやるべきことが山ほどあるという感じなんです。

 この間は慶應義塾図書館でブック検索についてお手伝いをすることになりました。17世紀から、福沢諭吉の初版本みたいなところも含めてです。スキャンしたところで、フォントなんかもむちゃくちゃですし、江戸時代ですと版木でやっています。「あいうえお」なんていうのも、皆さんは『土佐日記』のころに出来上がってその後はみんな同じように書いていたと思うはずですが、違います。「あ」なんていうのは、文字として20ぐらいの書き方があるわけで、それを全部OCR(Optical Character Reader、光学式の文字読みとり装置)でどうしようかという話なので、やるべきことは山ほどあって、「グーグルゾンに血道をあげている暇はない」という感じなんです。

 インターネットがどうなっていくか、ということをあまり考えずに、ひたすら我々はシンプルに検索だけをやっていっていく。それしか見えてないという感じでしょうか。

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「「グーグルゾン」に血道をあげている暇はない」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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