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【第19回】男が女に経済力を求める時

変化している、30代男性の結婚観

  • 白河桃子

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2008年1月9日(水)

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 「30歳で貯金がない女性なんて、言語道断。貯金は自立のバロメーターです」。こう言うのは、丸の内の1部上場企業に勤務するサラリーマン、タダさん(32歳)。週刊誌「AERA」の取材で久々に話を聞いたが、彼とは4年前からの友人でもある。

 もし合コンの席に女性が5人いたら、多分彼には4人までがチェックマークをつけるだろう。会社よし、ルックスよし、女受けよしの男性である。“超”保守的な会社に勤める彼は、先輩の男性たちと同じように“家を守る可愛い妻”タイプの女性が好きだったはずではなかったか…?

 「自分は主に(お金を)使う方で、実は貯金はないんですけどね」とい言うタダさん。「普通に稼いでいますから、相手の女性のお金を当てにしているわけではありません。しかし、貯金もなく、いつ会社を辞めるか分からないなんていう女性は怖い。からだ一つで転がり込んで来られても、困るじゃないですか」と言うのだ。「今後2人で暮らして、もし女性がある時期に仕事を辞めても、それぞれが自分のライフスタイルをキープするための資金。…それが貯金なんです」

 彼は確か2年前に、スタイリッシュなタワーマンションを購入したはず。取材した日は合コンがあると言っていたので、服装も決まっている。左手には青山のオンリーショップの銀のブレスレット、袖をまくった時、裏地のモノトーンのチェックがちらりとのぞくジャケットはコム・デ・ギャルソン。

 ネクタイはしていないが、「酔っ払ってネクタイを外したダサいサラリーマン」のようなスタイルは、絶対に許せないというタイプだ。このように、自分にもお金をかける男性は、1部上場企業のサラリーマンとはいえ、「稼げない女性」を許せない。

 男にとっての「家庭モデル」の刷り込みは、一生のうちに2度行われる。最初の刷り込みは、自分の育った家庭の環境。そして2度目は、入社した会社の環境だ。特に終身雇用が当然だった日本の企業では、男性社員たちは強力に刷り込みを行われていた。

 どこを切っても金太郎飴のような、同じ志向の男性たちが集う「同族」企業。ダイバーシティーなどという言葉は、ここ3年ほどでやっとメディアに登場するようになったばかり。「金太郎飴集団」の方が、日本型の経営には都合がよいと信じられてきたからだ。入った会社が超保守的だと、会社の先輩と同じような「保守的家庭モデル」を持つようになる。

「家にいる可愛い妻」から「貯金のある女性」へ

 しかし、不況の10年は確実に日本の男性を変えた。もう家庭にも会社にも、自分のライフスタイルのモデルを拘束するほどの力はないのだ。私たちは前例なき時代を歩んでいる。

 タダさんも昔は、「妻は絶対に家にいるものだ」と思っていた。彼が育った家庭では、母がそうだったからだ。しかしタダさんは会社に入り、30歳を過ぎて都心におしゃれなタワーマンションも買った。自分で稼いだ金で消費する社会人になってから、徐々に結婚や女性に対する見方、ライフスタイルのモデルが変わってきたのだ。

 「今では、働かないで家で待っている妻なんて考えられない」とタダさんは言う。「だいたい、社会性のない女性は昔から嫌いなんです。自分に対して、100%の愛情を向けられても困る。彼女も僕の知らない世界を持っていて、お互いに拘束し合わないのがいいと、今では思うのです」

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