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逆境でも「笑い」を忘れない、リーダーの覚悟と資質

~プラント建設 現場所長 高橋直夫~

  • 茂木 健一郎

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2008年1月29日(火)

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 今回お話をうかがったのは巨大石油化学プラント建設の現場の所長である高橋直夫さん。さまざまな国から来た7000人ものスタッフを束ねている。

 高橋さんは、逆境の中でも「笑って仕事をしろ」と言う。「笑い」は、メタ認知などを通して複数の視点から状況を見ることだというところまでは現在の脳科学で言える。しかし、高橋さんの修羅場においても覚悟を決めて笑う、首を差し出すような気持ちで笑うというのは、ノーマルに扱える脳科学の領域から振り切れてしまっている話のような気がしている。

 例えば平家物語などで、戦場で武士たちが「かんらかんらと笑う」というのと近い。究極の現場における人間の底力というのは、われわれ科学者がデータとして取れないところだ。そういうものに接すると感動がある。「科学もまだまだだな」ということが1つ。それと「人間はすごいな」というところだ。

 高橋さんはかつて工期が大きく遅れる大失敗してしまった。当時の高橋さんの立場になれば、本当にとてつもなくつらいことだったはずだ。その中から出てきたああいう言葉だから、非常にズドンと響いてきた。それは脳科学者としてというよりも、人間としてすごいなと。

 何千人ものスタッフを動かすリーダーシップについて高橋さんは、何度も方向性を宣言すること、それから一対一で伝える機会をできるだけ多く持つことが大事だとおっしゃっていた。それを支えるのはどこまでも「あきらめない」気持ちだという。まず組織全体にクリアに「オレはあきらめないぞ」というメッセージを出す。

 「小さなことも見逃さない。小さなことにこそ、全力投球する」という言葉にも、システム全体を俯瞰するマクロな視点から、ミクロな視点まで、ダイナミックレンジを持って全部見られるという優れたリーダーの資質が表れていると思う。

 組織論に溺れる人はいる。それだけだと組織は動かない。もちろん組織全体のマクロなダイナミックスも考えなくてはならないが、一方で一人ひとりの働き手のことをちゃんと考えてあげる。このミクロからマクロまでの視点のダイナミックレンジが、優れたリーダーの資質なのだろう。

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リーダーは、太陽であれ
NHKの番組サイトへ
NHK総合テレビ
1月15日(火)午後10:00~10:45
・再放送
 総合 毎週火曜 午前1:05~1:49
     (月曜深夜)
 総合 毎週火曜 4:05~4:49
 BS2  毎翌週水曜 午後5:15~5:59
 世界最大の産油国・サウジアラビアで建設が進む、投資額1兆円の巨大石油化学プラント「ペトロラービグ・プロジェクト」。中枢部の建設現場の総責任者を務めるのが高橋直夫(56歳)。高専卒業後、海外の現場一筋35年の叩き上げで現場トップに上り詰めた。100万点に及ぶ部品を、7000人がひとつひとつ組み立てるプラント建設の現場。
 
 トラブルは日常茶飯事。次々とふりかかる難問に対して、高橋は瞬時に解決策をひねり出す。サウジアラビアの建設現場に1か月密着。重いプレッシャーのなか、あらゆる手を尽くして仕事を完遂させようとする高橋のリーダーとしての流儀を描く。


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