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三木谷氏から携帯に電話、「こんど、野球をやりませんか」

~楽天野球団 オーナー兼社長 島田亨氏(4)

2008年2月28日(木)

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楽天野球団社長の島田亨氏が語る、社長への道。いよいよ今回は、楽天野球団の社長を引き受けた経緯から、田尾監督から野村監督へスイッチした理由を聞く。

楽天野球団 オーナー兼社長 島田亨氏

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司会、山中(以下Y) 2004年の10月5日に、お電話が楽天の三木谷浩史さんから。これは直接?

島田 そうです。西麻布で、今、オールアバウトの社長をやっている江幡(哲也)さんとご飯を食べていたんですよ。食事をして11時ぐらいですね、ちょうどダイニングのテーブルから移ってデザートを食べ始めたところで、僕の置いてあった携帯に。

Y 携帯が鳴ったんですか。

島田 ええ。僕はマナーモードなので、着信名に「楽天三木谷」というのが入ってきて。「珍しいな、確かに電話の番号は交換したけど、直接この時間に電話する仲じゃないな」と思いながら出て。そうしたら「島田さん、お久しぶりですね。ところで野球をやりませんか」と、二言目に言われました。

Y 「こんど草野球でもやりませんか」という感じですね。

島田 本当、そんな感じでしたね。

Y そのとき、じゃあ、ぴんときたんですか。

島田 0.5秒ぐらい遅れましたけど。まあ、分かりますよね。その当時、堀江さんとずっと……

Y 張り合っていらっしゃいましたからね。

島田 ただ、「やれと言っても、どんな立場で何をやれというんですか」という話になって、「いや、経営をやってほしいんです」という話に。さすがにそれだけ重い話を携帯電話一発で、嫌だとも言えないし、いいとも言えない。「ちゃんと1回会って話を聞かせてください」ということで、それで2週間後ぐらいに会いました。

 当時、本当はビジネスをやるつもりはなくて、違う準備を始めていたんです。ただ、ちょうどそのころ、いくつかお話をいただくことがあり、「最近結構そういうオファーが多いな」なんて思っていて。周りの友達も、同年代でいうと例えば牛角の西山さん(レインズインターナショナルの西山知義社長)とか、フルキャストの平野さん(平野岳志社長)とかがまだ最前線でやっていて。「僕は違う道に行こう」と決めていたものの、どこか心の底で「まだちょっと早いんじゃないか」という気持ちもあった。

Y ちなみに、どんなお話があったんでしょうか。

島田 1つはFMラジオの経営と、もう1つは流通業の経営だったんですけど、どちらもやったことがないんですけど、でも、分かるじゃないですか。要は原価を下げて、売り上げを上げて、組織をこうやればいいんだなと。野球だけはもう、全然分からなかったんですね。

Y じゃあその2週間でだいぶ予習をされて。

島田 興味を持ってしまって、実際に三木谷さんと会ったときにいくつか聞いてみようと思って。それで「自分の考えと合致していたらその場で引き受けよう」と決めて会談に臨んだんです。

Y どんなことを考えて行かれたんですか。

島田 まずは、「野球を知らなくてもいいですか」という話と、「経営をやるんだったらちゃんと責任を持たせてもらえないと、要は日光堂の件もあるのでできません、だからちゃんと権限を持たせてください」という話と、あとは「何のために野球をやるんですか」という。

Y どんなお答えが返ってきました?

島田 最初からいうと、「野球を知らなくていい、むしろ知らない方がいいです」という話で、「よし、それならいいや」と。あとは「何のために」ということでいくと、結果的には楽天グループ自体の認知度とブランディングのために寄与しているというのは事実だし、それを狙っているというのはもちろんあるんですけど、ただその当時、日本の野球界というのは1リーグ10チーム制にならんとしていて、僕も「それはよくない」と思ったんですね。

 アメリカと較べたらGDPで半分もある国なのに、スポーツビジネスのすそ野というのはものすごく狭くて、それをなおかつ1リーグで10チームにしたら、見ている方は面白くも何ともない。だとすると、いずれなくなっていっちゃうなと。日本の半国技みたいな野球がなくなっていく、こういう時代の節目の中で三木谷さんとはどう考えているんだろうという、その意見が比較的一致したというんですかね。

田尾監督解任のいきさつ

Y 初年度ですけれども、38勝の97敗1引き分け。なかなか豪快な負けっぷりでしたね。これは球団社長としては「毎日、胃が痛い」といった感じですか。

島田 初年度の2戦目に千葉のロッテ球場で0対26で負けたんですよ。それで、「これは大変だ、何とかしなきゃ」と思ったんですけど、反面、「これは面白いや」と、めちゃくちゃ楽観的に思っていました。

Y 収益的な部分のそろばんといいますか、初年度黒字は最初からおっしゃっていましたけれども、本当に行けると思ったのはどれくらいからですか。

島田 初年度の黒字って、実は本当の黒字じゃないんです、実際は赤字です。ただ、メッセージとして黒字を出さなきゃいけなかったし、楽天のブランディング的にもそうだったので。初年度だったので償却負担が少なかったという要因が大きかったんですね。従って、社長としては楽観できるものではないともちろん認識していました。

Y 田尾監督の解任もありましたよね。「3年間はとにかく勝てない、それは最初から分かっていたはずだと。それなのに…」というのが、彼の発言としてあちこちで紹介されています。日経ビジネスにも載りました。島田さんもかなりいろいろなところから突っ込まれたかと思うんですが。

島田 結論からいうと、戦績で責任を取らせて辞めさせたというのは1ミリもないです。あのタイミングでは野村さんがやろうが、あるいは星野さんがやろうが、たぶん同じ結果だったと思います。

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「三木谷氏から携帯に電話、「こんど、野球をやりませんか」」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官