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投資家になりたい“社長”たちへ

~楽天野球団 オーナー兼社長 島田亨氏(3)

2008年2月26日(火)

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楽天野球団社長の島田亨氏が語る、社長への道。今回はリクルートを出てインテリジェンスの創業・上場という晴れ舞台から一転、日光堂の再建に悪戦苦闘した時代の話をうかがう。

楽天野球団 オーナー兼社長 島田亨氏

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司会、秋山(以下A) それで(インテリジェンスを)上場させた。これは2000年で、この年にお辞めになっちゃうんですよね。

島田 その末ですね。

司会、山中(以下Y) これは「1つやり遂げた」という意識が理由ですか。

島田 インテリジェンスの社長を積極的に「やる」と言わなかったことの裏返しでもあるんですけれども、本当に死ぬかと思うくらい必死に仕事をしてくる中で、自分の人生のあり方を考えるじゃないですか。そのときに、このままみんなでつくり上げてきた会社の社長になって、もう1回引っ張るよりも、何かをちゃんと社会にお返ししたいと思ったわけです。

Y 何を返すんでしょうか。

島田 社会貢献というと大層なことなので僕にはできないですけど、社会還元というのは、もらったものを返していくという循環の仕組みなので、「還元はしないといけないかな」と思うわけです。

 当時、僕がインテリジェンスを辞めたときは、日本で新興(株式)市場がばんばんできたときで、ずるをやって上場して、キャピタルゲインだけ取って会社を解散しちゃった会社も結構あった。それを見て「ああいう生き方もあるんだ」と思う若者って結構増えたわけです。

Y 起業家ではなくて、投資家としてふるまうやり方がメジャーになった。

島田 それを見ていて、「ああ、これはいかんな」と思った。

 資本主義において会社を経営するというのは、僕の分類では4つしかない。電力とか鉄道とか、もうそんな時代じゃないんですけど、でも、それに近い、未来のインフラを作るような会社は上場して、直接金融ができる仕組みを持つべきです。だからIPOを目指すべきだと思います。

 でも直接金融をして事業展開していくまでの事業じゃないものもいっぱいある。例えば、インターネットの創生期、グリーティングサービスができて、そのときは「便利だ、、これで上場しよう」なんて言っていましたけど、今の時代、グリーティングサービスで上場しようなんて考えるのは誰もいないわけです。でもグリーティングサービスはすごい重要。じゃあ、この会社はどうしたらいいかというと、機能をよくして、クオリティを上げ、最終的には(別の企業に)マージされていくべきだと思うんです。だから、吸収されていくべき、いい機能としての会社というのが2つ目。

 3つ目はそのどっちでもない、極めてプライベートなカンパニー。プライベートな株主のために配当を出し、まさに株主のために機能していくプライベートな会社。

 その3つに当てはまらない会社は、社会に不要な、つぶすべき会社。

 この4つの道の中で、いろいろな若者がいろいろなアイデアを持って事業を立ち上げるわけですけれども、最初から決められないんです。

Y そこでインテリジェンスを退いた後、ファンドを設立して。

島田 ええ。最初に25社に投資しましたけれども、半分はゼロから一緒に会社をつくって、半分はアーリーステージで投資をしたんです。そこで、いずれも最初に投資をするときに、この4つの道のうちのどれかに決めると。

 人からお金を集めてファンドをつくって投資するとオブリゲーションが発生しちゃうので、全部自分の手金だけで投資をして、リターンの計画もなくずっとやっていただいている。それが辞めたとき、最初にやった仕事です。

投資判断は社長の人となりで

Y その資金はインテリジェンスの株式で調達されたわけですか。

島田 そうです。

Y いい投資先を見つけるコツとか。

島田 投資するのに、これは僕のセオリーですけれども、探しに行ってはだめなんですね。かといって、売り込みに来たやつはもっと危ない、新宿のポン引きと一緒ですから。

Y 探してもダメ、売り込みも×、ではどうするんですか。

島田 だから、売り込みでも見付けるでもなくて、自然な縁でしかやらないです。

Y 投資すべき相手は、ほっておいても出会っちゃう、ということなんですか。

島田 はい。投資判断は、事業性10%だとすると、90%は社長の人格や能力でしか見ないです。

Y しかし、人格もそうですが、能力も、結局はそれまで踏み固めてきた実績で判断するしかないのでは。そしていらっしゃる方すべてが、能力を発揮できる幸運に恵まれているわけでもないですよね。

島田 でも、人を採用するときにコンピテンシーアセスメントというのをやるじゃないですか。よく「サークルで、私はこれこれをやってきました」と言う人がいるんですけど、質問して聞いていくと、本当にサークル100人の中で中心のエンジンとしてやっていたというのは1人しかいなくて。取り巻きの5人の中には入っているけど、「お前、やってないだろう」というやつがいっぱいいるわけですね。

 本当にやってきたというエンジンの1人を見付けられればいいだけなので、それは仕事の実績がなくても話をしていけば、「ああ、こいつはエンジンだったんだな」と分かるわけです。「こいつは正しい考え方を持っているな」とか、「倫理的に正しいセンスだな」とか。あとは「変化が起こったときに楽しんでやる方だな」とか、これぐらいは話していたら評価できるので。

Y なるほど。実績といっても結果ではなくて、過程を見るんですね。さて、投資を手がけられる一方で、上場会社の日光堂に入られます。これはどういう経緯で。

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「投資家になりたい“社長”たちへ」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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