「遙 洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」」

どうすれば売り上げが上がるのか

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2008年2月8日(金)

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 どうすれば売り上げがあがるのか。それは販売の当事者や経営者にはなかなか見えにくいものらしい。かくいう、私自身も自分がどうすればもっと向上できるのかはなかなか見えるものではない。だが、他人のことならよく見える。客としての立場なら言いたいことが一杯ある。

 服や靴など販売店に行っていつも思うのは、なぜ店員はああも客が購入意欲を失うほど執拗に声をかけてくるのか、ということだ。

 こちらがあからさまに敬遠の素振りを見せても関係なく喋りまくる。頼みもしないのに色違いを持ってくる。聞きもしないのにその服の着こなしを語る。望んでいないのに客を誉める。

 どの店舗のどの店員も似ているところを見ると、これらの執拗さは「営業」の名のもとに、おそらく経営側の強い要求があるのだろう。営業をしなければおそらくただボーッと突っ立っているだけの店員に今日からすぐにでもなれる。私が願いたいのは、その中間はないのか、ということだ。

 必要なときに喋り、必要じゃないときに黙る能力といえばいいだろうか。

 客がなぜ購入意欲を失うかは、考えればすぐ分かることだ。私の場合、まず気に入った商品を見つけたときに、心でいろいろ自分に問いかけている。

 「予算に見合う商品か」「似たものを既に購入していないか」「どのTPOで使うのか」「何年くらい使用できそうか」「既存の何と合わせればいいか」「多岐に組み合わせできるか」「使い心地はどうか」「似合うか」・・・。

 つまり、声などかけてもらっちゃ困る真剣勝負の時なのだ。ここでアレを見ろだの、コレをどう思うかだの、集中力をかく乱されると、もうこれは客にものを考えさせる時間をわざと与えず、相手が正気を失くした瞬間に売りつけようとしているようにさえ感じる。これは詐欺商法といったい何が違うのだろう。

 喋りかけてほしい客もいるだろう。だが、声をかけてもらっちゃ困る客との違いを感じ取るのはそんなに難しいことなのか。「いらっしゃいませ」の後の客の返事、たった一言で判断できるのではないだろうか。

 あるいは、商品を選ぶ客を直視せず視野にだけ入れ、客がこちらを見たときに間髪入れず目を合わせてあげる能力だ。その場合、だいたい客は店員の助言を必要としていたりするものだ。

 ちなみに、私に“店員が”何か言いたげに近づいてきた瞬間、私はその店を出ることにしている。ろくな目にあわないことが身に染みているからだ。店員の一方的な営業姿勢が、店に入った客をせっせと追い出す効果を生んでいることに経営者は気づいているのだろうか。

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