「ナタリアの脱・言い訳、即・アクション」

会社を成長させた、わがままなバイトたち

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2008年2月27日(水)

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 札幌で会社を経営するようになる前、北海道の農業関係の企業で働いたことがある。その会社での社内勉強会には、社員しか参加できなかった。同じ会社で働いていても、アルバイトや派遣社員は別扱いだったことをよく覚えている。私はこのことがとてもおかしいことだと感じていた。

アルバイトや派遣社員は、正社員に負けない

 私は自分の会社を設立した当時、店舗での販売員として数人の社員を雇用していた。

 蜂蜜などを店舗や通信販売で販売する小売業である私の会社では、お客さんに商品を直接販売する販売担当者は、自分の販売力にとても自信を持っていた。つまり、自分たちの力で、会社の売り上げのすべてが成り立っていると思っていた。

 反対に、アルバイトたちは、会社の“優秀な”販売スタッフに比べたら、自分の力はあまりないと思っていた。

 でも、私にとって本当に優秀なのは、このアルバイトたちだった。

 彼らは、街を歩いて当社の商品が売れそうな店を見つけたら、必ずお店に一言声を掛け、店の名刺をもらって帰り、「社長、この店に寄ってみたら」と言ってくれた。

 私はそうして紹介してもらった店に行って商品を置いてくれるように頼んだ。実際にそうして取引が始まったところは多い。卸先の企業を紹介してくれたのは、営業や販売を仕事にしていなかったアルバイトたちだけだった。

 「私は経理です」とか「私は事務です」などの言葉を会社のスタッフから聞きたくない。全員、自分は営業だと思わなければ、小売業の会社にいる意味はないと思う。

安定だけを求める正社員より専門に特化した派遣

 派遣社員の優秀さに驚いたこともある。

 数年前、大阪の展示会に出展した時、初めて派遣社員を使った。びっくりしたのは、その派遣社員が20分もかからないうちに全商品の名前や特徴を覚え、お客様に営業ができるようになったこと。その時働いていた社員よりもずっと早いスピードだった。

 その時初めて、「会社には社員がいなくてもいい」と気づいた。

 以前、私が雇った社員は仕事でチャンレジをしたいと言いながら、本当は安定を目指していた人たちだった。安定を目指すのは悪くないが、そのために自分を磨こうというやる気は、十分には見えなかった。成長をしない社員は企業の成長にプラスにならない。

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著者プロフィール

ナタリア・ロシナ

ナタリア・ロシナ

1971年、モスクワ生まれ。国籍はニュージーランド。ウェリントンにあるビクトリア大学と同大学院で日本語、日本文学、マーケティングを専攻。95年、大阪外国語大学に留学。97年、国際交流員として長崎県庁で勤務。静岡県浜松市の木材会社で働いた後、99年から札幌在住。札幌では3年間農業関連企業で貿易とマーケティングなどの仕事に従事。2003年、札幌市に有限会社フォーオールを設立。ニュージーランドの「マヌカ」という花からとれるマヌカ蜂蜜を中心に、自然商品の小売・卸・通販を手がける。ほかに、北海道産の原料を使った和菓子の製造、ビジネス関連のセミナーや講演、取材活動も積極的に行う。自身のブログでは、辛口コラムを披露。著書に『夕張への手紙〜ナタリアの「転んでもただで起きない!」日本改造プラン』(日経BP社)。



このコラムについて

ナタリアの脱・言い訳、即・アクション

停滞を続ける地方経済、不平不満は言うけれど、行動は起こそうとしないビジネスマン――。こんな状態を少しでも変えることができればというのが、ナタリアの願いです。果敢すぎるほどの行動力は、周囲をハラハラさせることもありますが、現状に安住しがちな我々の目を開かせてくれるのは確か。このコラムでは、日本の様々な問題を見てナタリアが感じたことを、歯に衣着せずに書いてもらいます。

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