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第4回 「決勝直前に50対0で勝つチームが出来上がった」

  • 杉山 泰一

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2008年3月21日(金)

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 今回は、中竹竜二監督の「チーム全体のパフォーマンスをより一層高めたい」という課題に対処した時のセッション事例を2つ紹介する。ラグビーは戦術性の高い競技であり、選手の組み合わせによってチーム全体のパフォーマンスが大きく変化する。チームワークが組織のパフォーマンスを大きく左右するという点は、多くの企業内の組織でも言えることだろう。

 1つ目のセッション事例は、2007年11月16日に実施されたものだ。この時期は早稲田大学を含む8大学の総当たり戦となる関東大学対抗戦の真っ只中であり、11日に帝京大学に61対8で勝って5連勝したところ。世間の注目度が高い伝統の一戦、慶応義塾大学との試合を23日に控え、チームの士気が非常に高まっていた。そんな時、ケガから戻ってきた複数の選手の誰を入れ、誰を引っ込めるか。あるいは誰も交代させるべきではないのか。中竹監督は今後を踏まえ、自分の中での明確な判断基準を見つけたいと思っていた。

 2つ目の事例は12月25日。2日前に全国大学選手権2回戦で法政大学に39対7で勝ち、年明けの1月2日の準決勝、帝京大学戦に向けて、練習メニューと戦術を練り上げようというタイミングだ。実は法政戦で、中竹監督が「試合中のキーマン」と呼ぶ五郎丸歩選手がケガで途中交代(連載第1回を参照)。準決勝は同選手をはじめ数人のレギュラーを欠く状態で戦うことを余儀なくされた。ヒーロー不在でもほかの選手の自信が揺らがないチームを作ることは、中竹監督の今季の重点テーマの1つ。決勝戦の直前に最終仕上げをする“ビッグチャンス”が来たと、ポジティブに捉えたのである。

(杉山 泰一=日経情報ストラテジー

 2007年11月16日、ピークパフォーマンスの平本代表と電話でのセッションに臨む時、中竹監督はある課題について自分の考えを整理したいと考えていた。9月8日に始まった関東大学対抗戦で5連勝し、残るは11月23日の慶応戦と12月2日の明治大学戦のみ。対抗戦での優勝が目の前に迫り、チームの士気は大いに高まり、パフォーマンスも非常に良い。一方で、ケガで休んでいたレギュラー選手2人が復帰できる見通しも立った。果たしてチーム状態がとても良好な今、次戦で選手を入れ替えるべきかどうか。今後も似た状況は起こり得る。選手交代をどうすべきかについての自分なりの明確な判断基準を、セッションを通じて導き出したかったのである。

 中竹監督はセッションの冒頭でこう切り出した。「ケガから復帰してきた2人の選手をすぐに復帰させるのはチームにとって良いことだろうか。今はチームの状態が良いから、2人を試合に出さず温存しておく手もある。誰を入れて、誰を控えに回すかは、いろいろなパターンがある。それに今回に限らず、ケガをした選手が意外と早く復帰できたり、できなかったりします。単純に『ケガをしてしまったあの選手を早く戻したい』という発想は、チーム全体のパフォーマンスを考えると良くないことなのです」。

チームの士気の勢力図を“見える化”

図版

2008年1月の全国大学選手権の準決勝に勝利した後、「この1年間目指してきた『決勝を50対0で勝つチーム』が完成した」と感じたという早稲田大学ラグビー蹴球部の中竹竜二監督(写真:山西英二、以下すべて)

 中竹監督以外にも多くのリーダーたちと実施してきた過去のセッションの経験から、平本代表はこの課題についてはすぐに対処法がひらめいた。それは、チーム全体の士気が最も高まるような選手の組み合わせを常に把握できるようにすることだ。スポーツのチームでも企業内のチームでも、チームの士気が高いほど、パフォーマンスが良くなる傾向が強い。中竹監督にとってもこの考えは全く違和感のないものだった。

 そこで平本代表は中竹監督に対して、選手の組み合わせとチームの士気の関係を把握する方法についてのアイデアを次々と提示し始めた。その中で、中竹監督が一番しっくりくると感じたのが、選手の名前を書いたマグネットを小さな携帯サイズのホワイトボードに置いていくアイデアだった。とはいえ、それらを急に用意することはできないので、付せん紙と白い紙を使って試すことにした。

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