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負の資産、タダで切ってはもったいない

~日本マクドナルド 会長兼社長 原田泳幸氏(4)

2008年4月3日(木)

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 職業としての「社長」を自ら選び、活躍している人をお招きし、将来、経営層を目指す人々に、ご自身の経験を語って頂くトークセッション「Road to CEO」。今回は、マクドナルドの原田泳幸氏をゲストに迎えた。今回は前回に引き続き、現在進行形の今のマクドナルドの戦略をお聞きしよう。

(司会はリクルートエグゼクティブエージェントの井上和幸氏が担当。このインタビューは昨年行われたものです)

日本マクドナルド原田会長兼社長

-----------

司会、井上(以下I) そうやって順を追って、一つひとつやりきってきた結果がこの4年間の急成長、V字回復になっているということですね。あえてですが、目算が違ったところはなかったですか。

原田 勿論ありましたよ。

 実はバリュー戦略は最初、2005年の暮れからスタートしようと思ったんです。その前に仙台でテストをやりまして、「150円ではうちの会社は生き残れない。100円で成功しない限りはうちの将来はない」ということが分かったわけです。それが1月です。「じゃあ、前倒しでやるしかない」と思いました。

 上場企業ですから、年間の業績見通を発表します。3月にこのバリュー戦略を記者会見で発表するときに私は「お客様の数を徹底的に増やそうとすると客単価が下がります。増えたお客様を絶対失わないように継続していけば客単価は戻ってきます。しかし6カ月は客単価が下がります。この戦略は6カ月間は投資なんです」とお話ししました。

I 最初におっしゃっているわけですね。

原田 ルールに従って、6月下旬に業績の修正をしました。そうしましたら、一部で100円マックで業績不振といわれたわけです。

I ありましたね。

原田 ええ。実際に業績は上がっています。そのことを外部に伝える我々のコミュニケーションが足りなかったと反省しています。ただ、社員は戦略をよく理解していましたので全く不安感はなかったですね。一丸となっていました。現在の業績はその時の成功があったからこそです。

マックカフェは攻めの施策

I なるほど。客数を伸ばすところがまず第1プライオリティーで、マックカフェとか、小型店へのてこ入れ策だとか、収益向上というのが次のフェーズなのかなと思ったんですけど。

原田 企業には、長い歴史の中で、成長すればするほど、チャレンジすればするほど、必ず正の資産も負の資産もあります。

 私が2004年にマクドナルドに入社したときにも、やはり素晴らしい資産がありました。それは、うちの社員です。クルーです。3800店舗というインフラです。これはとてつもなく大きな藤田さんの功績ですね。その反面負の資産もありまして、その中の1つが小さなサテライト店です。収益率が悪い、メニューをもっと広げようと思ってもキッチンのキャパシティに制限がある。従って、新商品を投入しようとしても全店共通で販売できないケースがでてくる。店舗によってメニューがあったりなかったりすることはお客様をがっかりさせてしまう可能性があるわけです。つまり大型店でも新しいメニューを販売できない。作れない、となるわけです。

 それを放っておいたら資産はどんどん負の資産になるし、店舗を閉めるにもお金が掛かります。不採算店舗も相当ありました。今もまだあります。しかし閉めてしまったら全国規模でお客様を失うだけです。したがって、不採算店をクローズしようというのがずっと続いていたわけですが、それを一旦全部止やめて、先にお話ししたようなやり方で客数を戻してきた。お客様は相当戻ってきていただきましたから、いよいよ不採算店舗を閉鎖して利益率を上げる段階になったのです。しかしこれはディフェンシブな手術ですね。

 一番考えなければいけないのは、うちの会社の一番強いところをもっと伸ばさなければいけないということです。したがって、「小さなサテライトをどうするんだ」というディフェンシブなプログラムではなくて、いわゆる「中心となる店の客数をもっと増やす、ために売り上げを上げるためにここ(サテライト)をどう活かすか」と考えたわけです。

 “マックカフェ”という新業態の実験店を15店舗オープンしました。今までの既存店と併設の店、スタンドアローン(独立型)の店、駅前、オフィス街、フードコート内、繁華街など、立地のいいところ、悪いところ、さまざまな場所を選んでいろいろなタイプの実験をしました。それは基幹ビジネスである“マクドナルド”を伸ばすための取り組みです。

 例えば、マクドナルドのコーヒーの味の認知というのは、誤解があるんですよ。

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「負の資産、タダで切ってはもったいない」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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