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社長とは職位ではない、職種である

~日本マクドナルド 会長兼社長 原田泳幸氏(5)

2008年4月8日(火)

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 職業としての「社長」を自ら選び、活躍している人をお招きし、将来、経営層を目指す人々に、ご自身の経験を語って頂くトークセッション「Road to CEO」。今回は、マクドナルドの原田泳幸氏をゲストに迎えた。最終回の今回は、会場との質疑応答をお送りしよう。

(司会はリクルートエグゼクティブエージェントの井上和幸氏が担当。このインタビューは昨年行われたものです)

日本マクドナルド原田会長兼社長

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司会、井上(以下I) お待たせいたしました。Q&Aの時間ですので、ご質問のある方、どうぞ。

Q 志といいますか、マクドナルドを今後、どんな会社にしたいかということをお聞かせください。

原田 マクドナルドが日本で、「若いグローバル人材を育てるエクセレントカンパニー」という社会認知を得られれば最高だと思います。私は入社してとんでもないことを本社のCEOに言ったんです。うちのロゴはゴールデンアーチコードというのですが、「Mマークの下には、今は食のビジネスでしかない。食と知と体、すなわちレストランと幼稚園とスポーツクラブをやったらうちの会社はどういうイメージになると思うか」と。それ以上の議論は何もしていませんよ。でも、100年たったら、そういう会社になるかもしれない。

Q 外食と中食という食の世界がこれから先、どうなっていくのか、教えていただければと思います。

原田 人間のライフスタイルはどんどん変わります。「1日3食きちんと食べましょう」という我々の時代は今はもうないですね。いい、悪いではなく、「人間は24時間いつも食べている」というライフスタイルに変わっていっています。うちのメガマックも深夜の売れる量とランチピークに売れる個数が同じなんですよ。朝6時に夕食を食べる人もいるわけです。

 便利(コンビニエンス)という価値を売るという意味では中食というのは今後とも伸びていくと思います。ただ、コンビニエンスストアのようなマスの力にどうやって勝っていくか。数の論理でぶつかってはいかんと思います。徹底した差別化でしょう。これは質で勝つしかないでしょうね。価格でぶつかったら負けると思います。

Q 今お話された中では、社長の戦略はとにかく新規顧客の獲得ということだと思うんですけど、これは中長期的な戦略なのか、短期的に業績を上げるだけじゃなくて、既存顧客のメンテナンスだけだったら業績の拡大は望めないので新規は絶対当たり前だという考えなのか。

 それが1つと、少子高齢化ということで、これから働く人が入ってこない、お客さんも来ないという5年後、10年後、社長は外食産業をどのように考えているのか、教えていただけますか。

少子高齢化は恐れるに足らず

原田 最初のご質問ですが、私たちは先にお話しした負の資産(前回参照:収益力が低く新メニュー展開が難しいサテライト店など)を整理するために大変なコストを掛けています。その手術代を払わなければ体は健康にならない、将来、売り上げも上がらないという時代になるのは見えていますから、手術代が利益に相当なマイナスインパクトがあります。例えば、手術代と投資のインパクトがなかったとすれば、過去の利益の最高レコードをすでに超えていると思います。

 この手術にはまだ数年はかかると思います。その中でも猛烈に投資をしています。手術代を払うためにも、新規顧客獲得は確かに重要ですし意識をしていますが、それは体質を健康に戻すための道筋に沿って、例えば「単純に(サテライト店を)閉めるのではなく、新しいお客様を呼び込めないか」と考えてきた結果でもあります。過去実績のクリアのために、新規顧客を重視しているわけではないんです

 少子高齢化のことはよく聞かれるますが、考えてみてください。子どものマーケット、若者のマーケットで我々のシェアは2けたにもいっていません。これぐらい外食産業は規模が大きいんです。27兆円の中の5000億円ですよ。太平洋の中のプールみたいなものです。我々の一番強いところは、若者、ファミリーなんです。いわゆるキャッシュカウ、金の成る木はそこにあるわけです。そのキャッシュカウを最大化しようというのが今の戦略。

 同時に、昔は社員にこういう声がありました。「お客様は若いときは来てくれるけど、だんだん離れていく」と。これに対して私は「それは違う、我々がお客さまから離れていったんだという意識を持て」と言ってます。従って、今のブランド力で若者、ファミリーの層のマーケットシェアをもう1回上げて、お客様から我々が離れなていかないようにする。一生お付き合いしていただく人の増加の方が人口減よりはるかに大きいですから。 少子化については少し偏った情報が出回っているような気がしますね。

Q だいたい7~8年ぐらいに1度の周期で転職をされているようにお見受けするんですけれども、職種ないしは会社を変わることのよい点をお教えいただけますでしょうか。

原田 若い方とか雑誌社、あるいは社員からも、「キャリアデベロップメントについてお聞かせください」とよく言われます。私は、「キャリアってそんな計画を立てていくものじゃない、日々、毎日毎日、自分の仕事を一生懸命やっていれば、チャンスは必ず外から来る。自分から求めていくものではなくて、今の仕事を最大にやれ、1番になれ」とよく言うんです。私がマクドナルドに入るまで、自分で会社をかわろうと思ったのはYHP以外はありません。外的要因でいつの間にかかわっている。

 「石の上にも三年」とよくいいますが、私は8年じゃないかと思います。振り返ると20代は非常に時間が長かった。30代を振り返り、何をやったかというと、3つぐらいしか出てこない。その時はそれぐらい大きな仕事、長期の仕事をやるような年になったということだと思います。8年ぐらいやらないと何もやったことにならないと思います。

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「社長とは職位ではない、職種である」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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