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第5回 「ここぞという時に最大の力を発揮する」

  • 杉山 泰一

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2008年3月28日(金)

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 最終回は、中竹竜二監督が率いる早大ラグビー部がチームのコンディションを常に良い状態に保つために取り組んだセッション事例を2つ紹介する。

 まずは2007年11月27日の事例だ。日本一を決める全国大学選手権の前哨戦、関東大学対抗戦で慶応義塾大学に勝って6連勝を記録、残すは数日後の明治大学との対戦のみという状況にあった。故・北島忠治監督の下で1990年代に圧倒的強さを誇った古豪は今季復活の兆しを見せ、ここまで5勝0敗1分。しかも舞台は11カ月前の大学選手権の決勝で敗れて以来の国立競技場。この伝統の一戦はいやが上にも力が入る。それゆえ中竹監督は、緊張しすぎて十分なパフォーマンスを発揮できない選手が出てくるかもしれないと危惧した。

 そして、12月18日のセッションで対処策を導き出した2つの課題の話が、5回の連載の最後に紹介する事例である。早大ラグビー部は、2日前の大学選手権1回戦で中央大学に50対7で勝利し、12月23日に2回戦の法政大学との試合を控えていた。これに勝てば、後は準決勝、決勝という大事な局面だった。

 この日のセッションで、中竹監督がピークパフォーマンスの平本相武代表に明かした1つ目の課題は、対抗戦の時から頻発していた選手たちのケガを減らせないかという点。2つ目は、次の相手となる法政大学には夏合宿の締めくくりとなる8月下旬の招待試合で73対3と圧勝していたため、ともすれば気が緩み、選手たちのモチベーションが上がりづらいという課題である。

(杉山 泰一=日経情報ストラテジー

◎5回の連載を総括した特別インタビュー記事を、日経情報ストラテジー5月号(3月29日発売)に掲載中です。

 10月10日の初めてのセッションから数えて7回目となる11月27日、中竹監督は対抗戦の完全優勝に手が届くところまで来ていた。チーム作りが順調に進んでいる証しだ。それでも「大学選手権の決勝で50対0で勝つ」という高い目標の達成に向け、課題はまだまだある。

図版

「心のモチベーションと身体のテンションを切り分けて考えることが、長期戦では特に重要だ」と考える早稲田大学ラグビー蹴球部の中竹竜二監督(写真:山西英二、以下すべて)

 例えば前々回のセッションの際、調子を崩しやすい選手を試合で力を出し切れるようにする処方(第3回を参照)を思いついたが、ビッグゲームとなる12月2日の明治戦では少しやり方を変えるべきではないかと、中竹監督は考えた。処方の効き目が薄れつつあったうえに、大舞台だけに試合の序盤にミスをするとそれを引きずって急にパフォーマンスを発揮できなくなるかもしれないからだ。

 そんな考えを聞いた平本代表は、中竹監督に「試合直前のその選手のステート」に入ってもらった。「監督に何て声をかけてもらったら、余裕があって冷静な心理状態になれますか」などの問いかけが何回かあった後、ステートに入った状態の中竹監督は「試合の最初はご愛敬でミスぐらいやってこい、ビッグゲームだからミスくらいあるよ、失敗していいから思い切ってやってこい、と言われたら、俺はいけるんだという心理状態でいられます」と答えたのである。だが、セッションはここで終わりではなかった。

緊張しすぎても弛緩しすぎても身体は動かない

 次戦はビッグゲームなので、緊張し過ぎて試合中に十分な動きができなくなる選手は1人だけとは限らない。そこで、平本代表と中竹監督は緊張の度合いとパフォーマンスの関係について考えを整理し始めたのである。

 「スポーツでベストパフォーマンスを発揮するには一般に、緊張し過ぎてもだめだけど、弛緩し過ぎてもだめですね」
 「確かにそうですね。うちのチームで言えば、緊張し過ぎる選手にはさっき話したように『ミスしていいから思い切ってやってこい』と声をかければいい。でも、気持ちが緩んでいる選手がいたら何て言えばいいですかね」
 「気持ちが緩んでいそうな選手の意識状態をありありと想像してみてください。何て言われたら、気持ちが引き締まってきますか」

コメント1件コメント/レビュー

わが社の上司にもこれぐらいの深い思いがあり、いつも平本氏のいう「ゾーン」を意識して行動していてくれれば、きっと売上150%ぐらい簡単なんだろうな・・・と思います。うちはいつも個人のパフォーマンス頼み。モチベーションは自分で上げるもの、と諦めています。そういえばこの会社に来てモチベーションという言葉さえ聞いたことがないな。。。「強い組織作りに欠かすことのできない重要な4要素」大変勉強になりました。自分自身は生かしていこうと思います。(2008/03/28)

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いただいたコメント

わが社の上司にもこれぐらいの深い思いがあり、いつも平本氏のいう「ゾーン」を意識して行動していてくれれば、きっと売上150%ぐらい簡単なんだろうな・・・と思います。うちはいつも個人のパフォーマンス頼み。モチベーションは自分で上げるもの、と諦めています。そういえばこの会社に来てモチベーションという言葉さえ聞いたことがないな。。。「強い組織作りに欠かすことのできない重要な4要素」大変勉強になりました。自分自身は生かしていこうと思います。(2008/03/28)

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