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隅田川の岸辺で一日中眠っていました

~コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン社長 斎藤和弘氏(5)

2008年8月5日(火)

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 職業としての「社長」を自ら選び、活躍している人をお招きし、将来、経営層を目指す人々に、自身の経験を語っていただくトークセッション「Road to CEO」。今回は、「VOGUE」「GQ」などを発行する出版社、コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン社長、斎藤和弘氏と、会場との一問一答をお送りする。


コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン社長 斎藤和弘氏

司会、井上(以下I) Q&Aに移ろうと思うんですが、ご質問のある方。

 16人辞めてもらったということですけど、説得する秘訣は何かありますでしょうか。

斎藤 誠心誠意しかないです。人格を否定しているのではなくて私の仕事のやり方とあなたの仕事のやり方が違うんだ、ということをどうやって説明するかということです。「あなたの仕事のやり方は、私のやり方とは違うからこれ以上は無理です」という言い方を誠心誠意するしかない。泣かれてもへこたれない、怒鳴られてもへこたれない、だと思います。

 僕は基本的に英語がしゃべれないということで会社に入ったんですけど、アメリカ人をクビにしたんですよ。そのときに怒鳴り込んできたんですね。そうしたら、周りの人が「英語で延々反論していた」と言うんですよ。これは火事場のばか力ですね。

 たとえば部下の方に対して、「この人はどうして自分で、最後までやらないんだ」と思われるときがあると思うのですが、そのときに思い余って人格を否定しがちになりませんか。

斎藤 私は褒めないし怒らないんですよ。ずっと見ているんです。

 ここで何か言った方がいいなというときに、「こっちに行けば」と言うだけなんです。だから結構「冷たい」と言われる。「オプションとしてこれとこれがあるよね、どっちにするの?」という言い方はしますけど、「何でこれができないの?」とは言わない。できないのは本人が一番よく知っているだろうと思っているから。「よく怒らないな」と言われますけれども、ほとんど怒ったことがないです。

人に対する“おののき”が原点

 仕事上の人との付き合いとプライベートとの付き合いもそうですけれども、人との距離の取り方というか、心得というか、何か工夫されていることってありますか。

斎藤 たぶんすごく人が苦手なんです。小学校3年生ぐらいまで、自閉気味だったので、人とうまく会話ができないんです。その後、照れ屋でずっと通っていて、人見知りとも言われていたんですけど。

 それで何でこんなにしゃべるんだと言われるんですけど、今でも人間関係に対する、ある“おののき”というのは変わりません。おののいていても仕事にならないので、どうしたらいいかと言ったら、向こうからしゃべってくるのを待つよりは、しゃべった方が早いんですよ。

 この会社に入るときに、給料のことも含めて何の条件も出してないんですけど、1つだけ、「英語をしゃべれません」とだけ言ったんですね。英会話学校に行ったこともないし、海外に住んでいたこともない。英語を習ったのは中学と高校の6年間が基本で、しかも最初の英語の先生は体育の先生も兼任でしたから。山形で、体育の先生と兼任の英語の先生なんです。英語の時間にジャージを着て現れるんですけど、その人の日本語は私でも分からないぐらいのズーズー弁なんですよ。そういうのを6年間受けたので基本的には英語はしゃべれません。

 だけど、英語は基本的に私にとってツールなので、自分が言いたいことを先に言ってしまうためにはとても便利な言葉なんです。私は英語はちゃんとしゃべれないから、ニュアンスではなく、「私は今こう思っている、これはこうだ」ということはしゃべれちゃうんですよ。

 そうすると、向こうは、「こいつは結構本音をちゃんと言ってくれるんだ」と思うから返してくれるじゃないですか。だから周辺をぐるぐるしゃべっているんじゃなくて、結構ストレートに話が進む。楽だし、それこそおののいているので、「なぜ私は今、ミュウチャ・プラダと一緒に飯を食っていなきゃいけないんだ」と思った瞬間にだめじゃないですか。だって、こんな人、私にとっては山形の人生からは考えられないし、あり得ないですもん。だけどしゃべらなきゃいけないし、ご飯を食べなきゃいけないというと、「この間のあれはよかった、よくなかった」と言っちゃった方が話が早いでしょう。そうしたらコミュニケーションが成立すると思いますけどね。

 プライベートでは、人と一緒にいる方が快適ですか、結構1人で三角座りしている方が多いんですか?

斎藤 圧倒的に1人です。休みの日はほとんど人と口を聞きません。

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「隅田川の岸辺で一日中眠っていました」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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