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男性誌のテーマはせいぜい6つ。では何が違うのか

~コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン社長 斎藤和弘氏(3)

2008年7月29日(火)

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 平凡出版(現マガジンハウス)で「POPEYE」の週刊化に失敗した責任をとり“窓際”に異動した斎藤氏。そこして手がけさせられたのは、瀕死の状態だった「BRUTUS」の「終戦担当編集長」だった。そしてそこから、斎藤氏言うところの「セル方式」による奇跡の復活劇が始まる。


コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン社長 斎藤和弘氏

司会、井上(以下I) それで1996年にいよいよ「BRUTUS」の編集長になられるわけですが、ぽんと発令が出たわけですか。

斎藤 そうです。2年ちょっと窓際にいて、1人でムックを作っていたんです。

 すでに私の編集者人生は終わったと思っていた。まだ40歳前だったんですけど。車の免許を持っていなかったので、「免許でも取ってハワイで暮らすこともいいな」と、自動車学校に通い始め、仮免の2時間手前まで行ったんですね。それで、「明日、あさってやれば次は仮免だな」と思ったら、役員会に呼ばれて「『BRUTUS』の編集長をやらないか」と言われたんです。「えっ」と思ったんですけど、「これは『BRUTUS』を廃刊にするつもりだな」とすぐ分かった。

 理由は簡単で、当時「BRUTUS」はもう悲惨な状態で、赤字が年間にたぶん5億円以上出ていたはずです。そんな本を窓際の私に渡すんだから、廃刊にするつもりだと誰だって思います。

 ただ、マガジンハウスというのは、そういう意味ではいい会社だと思うのは、編集長になる人は、「こうしたい」ということを言っていいんです。雑誌の世界でいくと、編集長に権限を与える会社と、編集長が代わっても雑誌が変わらないようにする会社と2通りあるんです。

I 最近は後者のパターンがよく見えるんですけど。

分業生産からセル生産方式へ

斎藤 そうです。編集長が代わって雑誌が変わっていいのは、今はマガジンハウスと文藝春秋ぐらいしかない。

 そのとき、編集部が17~18人いました。それを「申し訳ないが9人にしたい」と言ったんです。これから先は組合の問題です。「今まで18人で作っていたものを9人で作るというのは労働過重だろう」という当たり前の話ですね。でも、「適正はどこか、考えましょう」という話をしたんです。結局、オーケーと言ってくれたので、9人にした。

 そこでやったのは簡単なシステムで、40ページから50ページぐらいの大特集を1人の編集者に任せたんです。「今まで5人とかでやっていた大特集を1人ずつやりなさい。9人いるから9号に1回だけ回ってきますよ。ということは、ほぼ3~4カ月に1回ですから、十分ものが考えられるでしょう」というシステムに変えたんです。

 さっきのセル方式なんです。私は編集者性善説で生きているので、「編集者はページを作りたいに違いない」と思ったんですね。「ページはいっぱいあった方がいいだろう」と。

 それで、やる人はどんどん作るんですよ。だめな人はどんどん「すみませんが」とくるんですね。あの会社は編集長も組合員だったので、組合とだいぶもめたんですが、「そのやり方しかない」と思ったのでやりました。

 あと、これは仕事上のターニングポイントだと思っているんですが、私は雑誌の編集者でやってきたので、数字のことを深く考えたことがなかったんです。部数のこと、経費のことはだいたい分かりますけれども、どうやって雑誌というビジネスが成り立っているのかって、たぶん日本中の雑誌の編集者に聞いても誰にも分かりません。それでも成立できるようにできているんですね。

 車みたいに、ものすごく多層なものが絡み合っているものとは違って雑誌は単純なんですけれども、それでも、雑誌のビジネスはどうやってビジネスになっているか、ということについては誰も知らないんです。

 ところが窓際にいたとき、自分1人でムック本をやったものですから、その1冊を作るためにコストがいくら掛かり、広告をどれだけで入れて、部数がどれだけで、じゃあ、それはどんな判断でチャンネルを分けていって、というのを考えざるを得なくなった。雑誌のビジネスは結構単純なんです。自分なりに、ここはオーケー、これはだめというのが頭の中に出来上がっていたんですよ。

 最初に9人と言ったのもそれなんです。固定費は減らした方がいい。だから9人にしましょうと。

 それとコスト。人が動けば動くほどコストは上がるんです。50ページの特集を5人でやったら、1人でやったときよりも、1.5倍コストが掛かる。1人でやった方が全然効率がいい。

司会、秋山(以下A) しかし50ページを1人に任せたら、できる人はできるでしょうけど、できない人が多いんじゃないですか。

斎藤 多いです。

A それをどうやって力を上げていかれたんですか。

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「男性誌のテーマはせいぜい6つ。では何が違うのか」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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