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「前向きな人だけに、運が来る」

~ヤンセン ファーマ社長 関口康氏(5)

2008年9月16日(火)

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 会場からの質問に答える関口氏。外資系経営者として米国本社とどう“戦う”か、自身のモチベーションを保つ秘訣は何か、意思決定を迅速に行い、納得させる方法は。現場の経営者ならではの率直な答えが返された


ヤンセン ファーマ社長 関口康氏

司会、山中(以下Y) ここから質問タイムに移ろうと思います。はい、お願いします。

 よき判断、よき決断をする際、健全な元気の素を維持しないとできないと思うんです。関口社長がお考えになっている元気の素とは。

関口 ヤンセンで今1600人の社員がいて、私が来たときは700人だったんですが、その700人いた人たちというのは、3分の2ぐらいはお辞めになって、今おられるのは、半分から3分の1ぐらい。言ってみればほとんど私が来てから入ってきてくれた人たち。「関口さんがいるから(私もいる)」というのが何パーセントかある気がするので、そういう人たちの期待を裏切らないで、ヤンセンで働いて本当によかった。自分の一生は素晴らしかったと。この会社がこれから先も成長し続けて、お客様からも、社員からも愛され信頼される会社になる。それができたら本当にいいなと思ってやっているんですね。

 ジョンソン・エンド・ジョンソンに入ったときに当時の社長さんに言われたのは、「あなたは事業部長だけれども、大切なことはアメリカの言うことを聞かないことだよ」と言われました。「変なことを言うな。外資系なんだから、事業部長をやったらアメリカの言うことを聞かなきゃいけないじゃないか」と思って、意味が分からなかったんです。

 今は本当に、その意味が分かります。私が本社に対して頑張ることが、社員が仕事しやすいことにつながるんですよ。私が本社に対して頑張れるかどうかというのは、この会社に権限委譲してくれるいい経営スタイルがあるからということが1つなんですが、もう1つは実績を挙げることなんです。

 今の私の実績は、本社の方も認めざるを得ないところがあるので、本社もあまり細かいことは言ってきません。。日本のビジネスにとって最善なことをやっていけば売り上げが一番伸びるし、そうすれば本社が喜ばないわけはない。我々のオペレーションが混乱するような話とか、明らかにdoesn't make sense(道理に合わない)、そういう話が出たときには、私はうんと言いません。

 外資系の会社でいろいろな会社があって、なかなか大変な会社が多いのもよく分かっているんですけれども、日本の人たちがハッピーで、かつ自らも成長させることが可能な環境をつくるために頑張らなきゃいけないのが日本の社長の務めかなと。社員の人がそれで喜んでくれて、やりがいを感じてくれて、そういう仕事を通じて成長してくれることが、私の元気の素になろうかと思います。

他社に絶対負けない差別化を

 同じ業界であれば、他社も正解を求めて同じ方向に向かってきて、ゴールドラッシュ状態になって、実際に掘っている人は儲からないということが生まれがちだと思うんですけれども、他社との差別化ということで気をつけられているポイントがあれば。

関口 どういう薬剤を開発して発売できるかって、親会社が何をやっているかで規定されるところがあるので、自由に選べない。非常にニッチなところで製品を発売していくのは定められた運命みたいなものです。

 古い考え方で治療している先生方のやり方を変えて、新しい薬で治療してくれというところがハードルです。ものすごくハードルが高いんですよ。それを我々はやっていくということで、ゴールドラッシュ状態にはなかなかならないんです。

 もう1つ、経営の基本は同じだけど、それをいかにスピーディに、効率的に、実行するかというのは全部会社で違いますから、差が絶対にあります。将来に向けて長いレンジで考えて、準備して今からやっているという会社と、短期的に、今年はどうしよう、来年どうしようという考えでやっているところとは差がついてくる。少なくとも営業マーケティング的にうちの会社が差をつけたというのは、非常にシステム化していることです。

 これもボストンコンサルティングに手伝ってもらって作りました。ターゲティングのプロセスを全部標準化して、どのセグメントの先生のところに行って、その先生にどういう話をしようというのを、いろいろなエビデンスの中から一番効果的な話の仕方を出してくる。結果がすべてコンピュータ上で瞬時に出る。ある病院で、ある営業マンが、どれだけの成績を上げているかが分かって、課題があるとそれを全部ビジュアライズできるようになっていて、それを基に課長が営業の人間に定期的にコーチングをする。そういうシステムを今やっているんです。これは他社にはない差別性だと思います。

意思決定プロセスを多人数で共有

 経営者という立場から見て、社員の成長というのを、いろいろ見られると思うんですけれども、どういう点に注力されているかをお聞きしたいと思います。

関口 1つ気をつけてやったのは、自分自身が意思決定をするときに、どういうことを考えて、どういうプロセスで意思決定するのかをなるべく多くの社員に見てもらおうとしたことです。

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「「前向きな人だけに、運が来る」」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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