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5:今いる会社の辞め時、見切り時

  • 渡辺由美子

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2008年9月3日(水)

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【前シリーズ 「アンチ天才のボトムズ流仕事術 ~64歳の現場監督に聞け!」はこちらから】

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―― 先ほど、安定した会社を“発作的に”辞めてしまったとおっしゃっていた監督ですが、今も会社を早くに辞めてしまう人が多いですよね。……ライターになるまでに3回も会社を辞めた人間が言うのも何ですが(苦笑)。

担当編集・Y 今の若い人は、「成長の実感」と「ロールモデル」がないとすぐに会社を見切る、と言われます。どうなんでしょうね。そんなにすぐに働きがいとか目標が手に入るわけはない、と言っても「待てば手に入る保証があるの?」とか切り返されるのかな。

―― でも、今いる会社で幸せが感じられなかったら……例えば、よくある言葉で言えば、「収入」とか「やりがい」とか「より上の役職に就く」とか、自分が望む面で満足できなかったら、転職もやっぱり考えに入れて良いんじゃないでしょうか?

高橋 そういうときこそ「判断」が必要だと思うんですよ。「反応」ではなくて。

 例えば、会社に入ったばかりの新人で、上司に怒られてすぐに辞めちゃう人がいるでしょう。

―― はい。

高橋 会社を辞めるのもそうですが、何かについて選択肢から選んで決断に至るまでには、「反応」と「判断」があると思うんですよ。「反応」というのは、脊髄反射に近い感覚的なものですね。例えば、会社に入りました、ばんと怒られてぱっと辞めちゃう。そういうのは反応でしょう。

 反応したらダメだ、というんじゃないですよ。人間というのは反応しちゃう生き物で、また反応しないとだめなんだけど、反応“だけ”だとだめなような気がするんですよ。「判断」がないと。

―― 「反応」と「判断」の違いは何でしょう。

高橋 会社でガツンと怒られたとして、ああ怖い、腹が立つ、悔しい、と思って、もう行くのが嫌になっちゃって何日かしたら辞表を郵送するというのは、「反応」しちゃったというだけであって。

 一方で、「ああそうか、この会社ではこういうことをすると、ああいう怒り方をされるんだな、それについては、俺は嫌だな」というのは「判断」だと思うんです。

―― 以前おっしゃっていた「我慢することは、考えること」ですね。つまり「判断」というのは、自分が何か会社に対して嫌な思いを感じたら、その感情という「反応」がわき起こった理由を考えてみる、ということですか。

高橋 そうですね。自分の中で嫌だと思った理由と、会社側が自分を怒ったロジックの両方ですね。

「会社にとって、自分はどう見えているのか」

高橋 「判断」というのは、「自分にとってこの会社はどうなのか」、「入った会社にとって自分はどうなのか」……自分から見た会社、会社から見た自分という両方から見ることで、初めてできると思うんですよ。

―― ああ、「会社にとって自分はどうなのか」までは、考えがあまり及ばなかったです(苦笑)。

高橋 判断する期間も、会社にいた時間の長さ、たとえば三日、三月、三年でそれぞれにあると思うんですよ。

 たとえ三日でも、皮膚感覚でできる判断もあるんですよ。さっきの「ああいう怒り方をされるのは俺は嫌だな」というのも「判断」で。でもたかが三日の判断ですけどね。

 会社に三月いれば、自分の環境がもう少し分かってきますよね。三年も居れば、会社に居続けるか辞めるか、大概の結論は出ると思います。それはもう、「自分にとって会社はどうなのか」だけでなく、「会社にとって自分はどうなのか」ということもはっきり分かってくる。

―― 「自分にとって会社はどうなのか」というのは、どんな基準で見れば良いでしょうか。

高橋 これは、自分から見た会社の評価、自分がその会社に合うかどうかですけど。例えば、自分で赤だと思っていることを、会社側も赤だと言ったときは、双方の価値観が一致するわけです。

 でも会社が赤ではないと言った時、その評価に自分を慣らせるのならいいけど、慣らせなかったら、三年経ったら辞めた方がいいですよね。そこは自分の棲む水じゃないということで。

 三日と三月は、ほとんどその会社を分かるためであって、「会社にとって自分はどうなのか」が分かるところまでは行かないですよね。

Y 言い換えると、「会社にとっての自分」がきちんと見えるまでは居た方がいい、ということになりますね。

―― 三年も居れば、「会社から見た自分の評価」が分かると。それがわかるとどんなメリットがありますか。

高橋良輔監督

高橋良輔(たかはし りょうすけ)

日本を代表するアニメ監督のひとり。1943年1月11日東京生まれ。1964年、株式会社虫プロダクションに入社。主 な作品に「W3(ワンダースリー)」「どろろ」「リボンの騎士」などがある。虫プロダクションを退社後、サンライズ創業初期に「ゼロテスター」(監督/1973)に参加。代表作として「太陽の牙ダグラム」(原作・監督/1981)、「装甲騎兵ボトムズ」(原作・監督/1983)「機甲界ガリアン」(原作・監督/1984)「蒼き流星SPTレイズナー」(原作・監督/1985) 「沈黙の艦隊」(監督/1996)「ガサラキ」(原案・監督/1998)「火の鳥」(監督/2004)「モリゾーとキッコロ」(監督/2004)「FLAG」(原作・総監督/2006)「幕末機関説 いろはにほへと」(原作・総監督/2006)がある

*****

高橋監督自身の「敗者復活戦」を象徴する「装甲騎兵ボトムズ」。その最新オリジナルビデオアニメ「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ」(原作・監督)がバンダイビジュアルより発売中。戦いと孤独の中に深く沈む主人公、キリコ・キュービィの若き日と彼を取り巻く壮大な陰謀が描かれる。最終巻(第6巻)は8月22日発売

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