• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【第9話】常軌を逸した執念も時には必要になるもんや

2008年9月10日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 バブル期に独立し、億単位の大金を掴んだ小川。だが、不動産投資に手を出した結果、20億円の借金を抱えることに。バブル崩壊で本業である立ち退き業務も縮小。利払いさえまともにできない状況に追い込まれた。その状況を克服し、復活を遂げたのはあきらめない執念だった。

「めげない、くじけない、なまけない」

 人生を生きるうえで、時たま思い出す言葉やフレーズってあるやろ。落ち込んだ時に自分自身を奮い立たせ、調子をこいている時に自分を戒めるような言葉やな。正直、子供たちには早すぎる気もするが、知っていて損はないと思うから、いくつか教えてみた。あっ、先週の最後、「めげない、しょげない、なまけない」と書いたけど、「めげない、くじけない、なまけない」の間違いや。訂正してお詫びします。

****

小川:おう、今日は「心のフレーズ」と言うか、「人生訓」と言うか、普段の「心構え」と言うか、そんなことを勉強するで。

リュウジ:何それ。

小川:生きるうえで頭に入れておいた方がいい言葉や。いくつかあるからな。まずは、「めげない、くじけない、なまけない」。よし、「めげる」ってどういう意味や。

サクラ:何かうまくいかん時とか、友達とケンカした時とか。

リュウジ:失敗した時とか、お母さんに怒られた時とか。

小川:そうやな。じゃあ、そんな時に、めげないためにはどうしたらエエと思う。

サクラ:そんなんできるん?

リュウジ:・・・・・・・。

小川:それはな、いつも一生懸命取り組むことや。お父ちゃん、社会人になってからな、あまりめげへんようになってん。何でか言うたら、とにかくたくさん本を読んで、必死で仕事をしてきたからや。少々失敗してもな、必死でやっている限り、めげへんねん。オレの言っている意味が分かるか。

サクラ:何でそうなるん?

リュウジ:必死でやったら??

小川:お前ら一度、学校の勉強を必死でやってみたらエエ。それで100点を取れんかっても、一生懸命やった結果やったら清々しい気分になるで。運動会の競争でもそうや。一生懸命練習して、必死に走れば順位が何位やろうが悔いは残らへん。でも、逆に手を抜いたり、ダラダラしたりして失敗したら周りも怒るやろし、自分もめげるわな。オレの言うてること、わかるやろ。

サクラ:うん、それやったらわかる。

リュウジ:うん、リュウジもや。

小川:そやで。とにかく何ごとにも一生懸命や。「くじけない」と「なまけない」の意味はわかるやろ。端折るで。ほな、次のフレーズや。いくで、「義理を欠かない、安目を売らない」や。

サクラ:ギリを欠かない?

リュウジ:ヤスメ売らない、何それ?

小川:おう、そうや。大事な言葉や。「義」「理」を「欠」かない。漢字で書くとこうや。どういう意味かというとな・・・。おい、リュウジ。お前、この間、お父ちゃんが見に行った授業参観日の時、忘れ物して隣の人に物を借りたやろ。その後、お父ちゃんは怒ったわな、恥ずかしいって。

リュウジ:うん、覚えてる。

小川:物を借りるやろ。その時、お前は隣の人に“義理を受けた”ことになんねん。お前は義理を受けた以上、その義理を返さなアカンねん。じゃあ、逆に隣の人が何か忘れ物をした時、お前が持っているくせに貸さなかったらどうや。それは“義理を欠く”ということや。エエな。次に、「安目を売らない」。これ、わかるか。

サクラ:えっ、わからん。

リュウジ:うん、何それ。

小川:字を見たら何となくわかるやろ。例えば、授業中に友達とぺちゃくちゃしゃべってて、先生に注意されるやろ。これを、「安目を売る」というねん。まっ、要するに“下手うち”やわな。弱みを出したり、ミスったりして自分の価値を下げるという意味やな。下手ばっかり打っていたらどうなると思う。

サクラ:それはアカンで。自分が嫌になる。

リュウジ:父さんやお母さんに怒られる。

小川:そうやろ。自分が落ち込む元やし、友達をなくしたりするかわからんしな。じゃあ、下手をうたんためにどうしたらいい?

サクラ:授業をちゃんと聞く。

リュウジ:一生懸命やる。

小川:そうや。義理を欠いたり、安目を売ったりする奴は嫌な奴やろ。そんな奴にはなりたくないわな。

サクラ:うん、絶っ対にイヤ。

リュウジ:うん、リュウジもや。

小川:人を頼ったり、物を借りたり、カネを借りたり。簡単に恩を受けたりせんことや。そんで、ルールをきちんと守って、義務をちゃんと果たして、人に迷惑をかけんことや。・・・・・・。これ、結構難しいけどな。お父ちゃんの課題でもあるわ。心のフレーズはまだあるで。ただ、少し長くなるから後の方でまたやろうか。

 最初にやった「めげない、くじけない、なまけない」。大人になると、この意味がよくわかると思うで。バブル崩壊後、仕事が激減した話は前回したわな。でも、あきらめずに頭を回していれば、道は拓けるもんや。

****

コメント8

「地上げ屋の道徳教育」のバックナンバー

一覧

「【第9話】常軌を逸した執念も時には必要になるもんや」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック