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「思ったより早く終わっちゃいました」と言って、去りたい

~クラシエホールディングス CEO 兼 社長執行役員 小森哲郎氏(4)

2008年10月9日(木)

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 「ファンドというのは、数字をよくするのとともに、本当に良い会社にするということに関しては一点の曇りもないわけです。そういうところだから故に小賢く、この会社は成果主義の人事制度にしないといかんよと平気で言います。ちょっと待って。それを今やって会社が本当に変わるか、と、正しく戻してやることも必要なわけです」。職業としての「社長」を自ら選び、活躍している人をお招きし、将来、経営層を目指す人々に、自身の経験を語っていただくトークセッション「Road to CEO」。今回は、クラシエホールディングスの代表取締役CEO、小森哲郎氏をゲストに迎えた。


クラシエホールディングスCEO 兼 社長執行役員 小森哲郎氏

小森 これまでお話しした設計以外にも、結構重要な役割があります。全部で4つ。

 お話したアーキテクト(設計者)としての役割と、あと実行者、エグゼキューターとして。それから、私が行くような企業というのは、ファンド傘下ですので、トランスレーターの役割を重視しなければいけないです。ファンドが考えていること、現場の経営が考えていること、ここをうまくかみ合わせて、両方にとって意味のあることを引き出すことです。

 ファンドというのは、数字をよくするのとともに、本当に良い会社にするということに関しては一点の曇りもないわけです。そういうところだから故に小賢く、「この会社は成果主義の人事制度にしないといかんよ」と平気で言います。「ちょっと待って。それを今やって会社が本当に変わるか」と、正しく戻してやることも必要なわけです。「そもそも事業計画がズブズブで、その前提となる事業戦略がないのに、成果主義の人事制度と言ったって、何の意味もない。成果主義にするのであれば、順番があるはず」というようにしっかりしたやりとりが求められるわけです。

司会、山中(以下Y) 1成果を問う以上、明確な目標がないと。

ターンアラウンドマネジャーのスキルセットとは

小森 そういうことです。こういうのをちゃんと株主に戻して、双方が理解して改革を進めていくべきです。この意味でトランスレーションはかなり重要です。

 この3つの役割の真ん中に来るものがスタンダードセッター。どういう意味かというと、行動規範をつくるとか、そういう小難しい話だけではなくて、「この仕事はやり直し、クオリティーが足りていません」と基準を示すわけです。戻しは1週間後とか、1カ月後とか。これには「水準」と「時間」、両方があります。

 ダメな会社ですからいろいろなところがずれていますので、しょうもないものがたくさんくるわけです。「はい、やり直し。はい、データを1週間後ではなく明日まで」と、水準と時間感覚のズレを理解してもらうことです。

 例えばアスキーであったのは、ある商品がある地域にちゃんと配本されてないのではないか、という疑惑がデータ上出てきた。「実際に目で見てきて下さい」と言ったら、「1週間後に名古屋で会議があるのでそのついでに見てきます」との反応でした。「明日朝一で行ってきて」と指示しましたが、こういうたぐいのものです。これも変革の中で重要なものです。これがある意味ではスタンダードセッティング。

 4つの役割――アーキテクト、エグゼキューター、トランスレーター、スタンダードセッター――これが企業によって、設計がヘビーだったり、トランスレーションがヘビーだったりします。また、改革のフェーズごとにも変わります。これを縦横無尽にやるのがターンアラウンドマネジャーの役割だと考えています。

 したがって、「ロジカル系」、「アート系」、掛けることの「全身運動」、これがターンアラウンドマネジャーのスキルセットだと思います。

 ですから、通常言われるようないろいろな問題解決のリーダーシップは当たり前、人のリーダーシップ当たり前、それから新規事業じゃないけどアントレプレナーシップは求められる。さらに、コラボレーティブパートナーシップ(チームワーク)が加わって、この4つぐらいのリーダーシップは持たなければならない。それから短期間でやるので、いろいろな施策の効き方とか使い方、すなわち、外科なのか、内科なのか、漢方処方なのか、どういうリズムだったら正しく効くのか、これは時間がかかるものであるとか、こういう感覚も重要です。

 いろいろな意味で緻密に設計するけど、実行は大胆に一貫性を持ってやる。その中にはさっき言ったクオリティーに対するこだわりとか、それから小さく始めて横展(開)して広げる、網を掛けるように全体を攻めていくとかというアプローチの選び方も重要です。

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「「思ったより早く終わっちゃいました」と言って、去りたい」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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