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アスキーとクラシエ、同じ再建でもやり方は正反対

~クラシエホールディングス CEO 兼 社長執行役員 小森哲郎氏(3)

2008年10月7日(火)

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 「…私はアスキーの場合も、クラシエの場合も、入って2~3カ月で、2年間(の改革プログラム)をつくってしまいます。大まかに何をいつやるかというのを設計するわけです。アスキーの場合とクラシエの場合は、(改革の)プロセス自体が全然違う。アスキーの場合は、ああ言えばこう言うみたいな世界の人たちでした」。…職業としての「社長」を自ら選び、活躍している人をお招きし、将来、経営層を目指す人々に、自身の経験を語っていただくトークセッション「Road to CEO」。今回は、クラシエホールディングスの代表取締役CEO、小森哲郎氏をゲストに迎えた。


クラシエホールディングスCEO 兼 社長執行役員 小森哲郎氏

小森 私は(社長に)就任して最初のころ、これはアスキーでもクラシエでもそうでしたが、「問題は問題と言おう」ということをポリシーとして明言しました。

司会、山中(以下Y) ああ、自分の会社に照らしてすごくよく分かります。

小森 「わかっているのに言わないのはみんな罪」、「ましてや妨害はとんでもない」、それから「知っているのに知らん振り。これもかなりダメ」。要は「問題は問題と言え」と強く言いました。こういうことを伝えるにしても、組織的にやる会社もあれば、数人をまず口説くところからやる場合もある。

 先程申し上げた、三重苦の会社をやるときには、当然、どこから手をつけたらよいかということになります。骨が変に付くと大変です。その企業固有の振動数みたいなものがあります。ビジョンをつくるとぐっと変わる会社もあれば、非常に具体的なことをやらないと動かないという会社もある。「ある特定の材料のコストを10%下げろ」とかは具体的で、「節約しよう」というビジョンや、(抽象的と具体的の)真ん中の、例えば「原価率は何パーセントにしろ」というところで動く会社もあるのです。

司会、井上(以下I) 今のお話からすると、例えばクラシエの改革を今やられていますが、仮にクラシエ2があって全然違う風土の会社だったりすると、方法論は違うということですよね。

「業績改善タスク」「リーダーシップ」「エネルギーの注入」

小森 全然違うわけです。いろいろな施策を設計するときは、3つのファクターがあります。

 1つは、何をやったら数字がよくなるか。パフォーマンス・インプルーブメント・タスク(業績改善タスク)というファクターです。要するに業績を上げるためには、コストなのか、売り上げなのか、コストのうちの固定費か変動費か、A事業かB事業か、国内か海外か、技術か生産か販売というように、MBA的にやるスキャニングです。それをやるとともに、その中でさっき言った非常に具体的なレバーでやった方がいいのか、それとも抽象的なビジョンなのか、はたまた戦略でやるのか、組織でやるのか。

 組織でやるのは緩いやり方です。「こういう事業部をつくりました。(利益が出るように)頑張ってください」となります。これは別に何も(個人の行動を規定するほどの)指示してないわけですから。ある会社では「こういう節約をしましょう」というビジョンや行動規範をつくる。これが効く会社もあるでしょうし、効かない場合もあります。

Y 「節約」というあいまいなビジョンが、企業によっては効く場合もあるし効かないこともある。常に有効というわけではない?

小森 ではないです。次に見なければならないファクターは、改革のリーダーシップ。これは、私みたいに、外人が外から入って1人で改革はできませんので、当然、内部のマネジメントクラス、引っ張る人たちの力量だったり、目線だったり、得意なところ、不得意なところを見ます。改革のリーダーシップの構造を見るということです。

 3番目は改革のエネルギー。ターンアラウンドというのは2年なら2年、走り続けなければなりません。ということは、エネルギーを常に注入してあげる必要があります。そのエネルギーをどこから取り出すかというのをよく理解した上で全体のプログラムを設計しないと長続きしません。

Y かみ砕いていただくと、例えば成功体験をこのタイミングでさせちゃうとか、そういうお話なんですか。

「何をいつやるのか」を最初に決める

小森 不振企業の中に、上層部がダメで、中間層は非常に優秀という会社は数多くあると思います。たまたまアスキーはそうだったのです。公開して、ベンチャーの雄ということで、いわゆる学歴的にも、IQ的にも、優秀な人間がたくさん入ってきた。ところが編集の仕事は、学歴でもないし、IQでもないし、センス。ちょっと頭がいいからといって編集に向いているとは限りません。

 そういう人たちは、本当は力がある。問題解決ができるし、引っ張れるのに、不活性な営業部門にたまっていたりするわけです。このエネルギーを2年間の改革の中で何かに使いたい。では、いつの時点でどういうイニシアチブにこの人たちを使うのか、と考えていくわけです。

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「アスキーとクラシエ、同じ再建でもやり方は正反対」の著者

山中 浩之

山中 浩之(やまなか・ひろゆき)

日経ビジネス副編集長

ビジネス誌、パソコン誌などを経て2012年3月から現職。仕事のモットーは「面白くって、ためになり、(ちょっと)くだらない」“オタク”記事を書くことと、記事のタイトルを捻ること。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士