• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

社員が壊れる【1】“抜け殻”正社員、派遣・請負依存経営のツケ

どこもかしこも自分じゃできない症候群

  • 日経ビジネスオンライン

バックナンバー

2008年11月10日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 人員削減、成果主義の導入、非正規雇用者の活用…。1990年代初頭のバブル崩壊以降、日本企業はそれまでの雇用慣行にメスを入れることで激しい環境の変化を生き延びた。その一方で、日本企業の競争力の源泉、社員に深刻な危機が訪れる。日経ビジネスが描いた日本経済の40年、かつて「気楽な稼業」と流行歌に歌われた世界に訪れた変化は今も経営の大きな課題だ。

* * *

2007年4月2日号より

番組を作れないテレビ局、プログラムが書けないIT企業──。
気がつけば、日本中が「正社員だけでは何もできない会社」だらけになった。
コスト削減を優先するあまり、多くの企業が陥った派遣・請負依存の構図。
偽装、捏造、不具合が頻発するのは他人任せの“抜け殻”正社員が増えたから。
非正社員の正社員化や高卒採用拡大の動きも、まだ付け焼き刃の域を出ない。
短絡的な外部依存が、どれだけ現場を退化させたか。
正社員のあなた、そしてあなたの会社は、それに気づいていますか。

(編集委員 大西 康之、安倍 俊廣、熊野 信一郎)

 あるテレビ番組を収録するスタジオの様子である。総勢15人のスタッフのうち、テレビ局の社員は5人。大半の仕事は、制作会社の従業員によって支えられている。

「あるある」問題の本質

 この番組制作の現場に違和感を抱く業界関係者はいないだろう。程度の差こそあれ、どのテレビ局も同じような状態で番組を作っているからだ。

 物語るのは、テレビ局の正社員だけでは何もできなくなった抜け殻化の現実だ。関西テレビが制作した「発掘!あるある大事典II」の捏造問題の本質も実はそこにある。

 「あるある」の場合、関西テレビは番組制作を日本テレワークに委託し、日本テレワークはさらに孫請けプロダクション9社に企画や取材、編集を再委託していた。関西テレビの社員として2人のプロデューサーがいたが、内容をチェックする複数の機会があっても捏造を見抜けなかった。調査や取材をほとんど丸投げしているのだから、何がどうなっているのか分からなくても、ある意味当然と言える。

 全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)の調査によると、民放とNHKがプライムタイム(午後7時から11時)に流している番組のうち、テレビ局が自ら制作している番組は3割しかない。ATPの工藤英博理事長は「テレビ局のプロデューサーは番組作りよりも、スポンサーと競合する企業の製品や、差別用語のチェックに追われている」と指摘する。

 番組制作はテレビ局にとってコア中のコア業務のはずだ。それをなぜ自ら投げ出してしまったのか。

コメント30件コメント/レビュー

昔、大野耐一氏が語った言葉を思い出しました。「難しいものこそトヨタでやれ。外注に投げるな」。筆者の言う発注元の空洞化は全くそのとおりだと思います。ただし、非正社員を正社員にしても問題は解決しないでしょう。郵政会社の窓口に大勢いる正職員と、東京ディズニーリゾートのアルバイトと、どちらがいい接客ができていると思いますか?(2008/12/26)

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

昔、大野耐一氏が語った言葉を思い出しました。「難しいものこそトヨタでやれ。外注に投げるな」。筆者の言う発注元の空洞化は全くそのとおりだと思います。ただし、非正社員を正社員にしても問題は解決しないでしょう。郵政会社の窓口に大勢いる正職員と、東京ディズニーリゾートのアルバイトと、どちらがいい接客ができていると思いますか?(2008/12/26)

起きている現象は記事に的確に書かれているのでしょうが、問題の本質は、正社員と非正社員のバランスの問題でも、内製から外注へのシフトでもないと思います。なぜ利益追求をすると空洞化が生まれるのか?無責任が横行するのか?そこまでふれてこそ意味のある記事になるのではないでしょうか。(2008/11/27)

皆さんのコメントに同意しますね。就職氷河期の転職者に「正社員になろうと、、」には思わず我が意を得たりで苦笑してしまいました。恐らくトップは全てを見通しての現在・現況だと考えます。このままでは今後20年30年後に、ほぼ全ての社会制度を失い荒れた未来が容易に想像出来ますね。政治・経済のトップの責任は罪深い。恐らくトップの方々は多少でも歴史に興味をお持ちだと思うのですが、現在の国情を見渡し、このままでは御先祖様に申し訳無いと思わないのか不思議です。さて、いつ社会は臨界点を超えるのか、、。世界恐慌で冷え込んだ今。もう限界でしょう。(2008/11/18)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

(マンションの即日完売という)異常な状況が、普通のところに戻ってきたのです。

沓掛 英二 野村不動産ホールディングス社長