世界経済に金融危機と景気後退をもたらしたサブプライムローン問題。ところが、日本にも同じように幅広い分野に悪影響を及ぼす"日本版サブプライム問題"がある。収入、貯蓄に見合わない消費を続けてきた人たちの問題だ。彼らのライフスタイルを支えてきた借金に急ブレーキがかかる。
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2007年12月24日・31日号より
一攫千金を狙い大金を投じる層がお客の中核になった。
そうしたヘビーユーザーが離れていく。
背景には消費者金融への規制強化があった。
(馬場 完治、大竹 剛、蛯谷 敏)
「非常に厳しい」――。
巨大なパチンコ業界の一翼を担う企業のトップが、現状の経営環境を問われるなり開口一番つぶやいた。里見治セガサミーホールディングス会長兼社長。メダルで遊ぶパチスロ機の市場シェアで6年連続首位を走る業界の盟主が、いかにも弱ったという表情で訴える。「これほどの事態は、30年以上の業界経験でも初めてだ」。
セガサミーが11月9日に発表した2007年9月中間決算はセガとサミーが経営統合してから初の営業赤字となった。前年同期629億円の黒字は43億円の赤字にまで急激に悪化した。売上高も前年同期比19%減の2310億円と大幅にダウン。未曾有の不振とも言える中間決算だった。最大手のセガサミーだけの話ではない。パチンコ店運営用の情報システムを製造するダイコク電機も9億円の営業赤字に転落した。SANKYOの営業利益が前年同期比31.8%減の249億円。ほかの大手メーカーも減益が相次ぎ、業界全体が軒並み大きく傾いた。

パチンコ・パチスロ機メーカーの業績悪化は販売低迷によるものだ。それは機器を仕入れているパチンコ店、業界用語で言えば「P店」の不振を意味する。
経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によれば、パチンコ店の売上高の伸び率は、2007年1月から毎月マイナス幅が拡大し、10月には前年同月比18.1%減と2001年の調査開始以来最低の水準に達した。東京商工リサーチの集計では、2007年の全国のパチンコ店の倒産は11月までで128件と、この10年間では件数、負債総額とも最悪となった。店舗の減少がかつてない勢いで進んでおり、大手パチンコチェーンには同業から身売り話が次々と舞い込む。2006年末で1万4674軒あるパチンコ店も「このままでは1万を割るのは時間の問題」(里見会長)と、厳しい経営環境に改善の兆しは見えない。
1日座って150万円稼げた
不況に強いパチンコ産業と言われた時代も今は昔。「東京都内のパチンコ店でさえ、島(10台程度のパチンコ機が並んでいる一群)が顧客で埋まっている光景は、めっきり減った」と、業界関係者は口を揃える。「瀕死の状況」と嘆く業界に、一体何が起きているのか。その理由を知るためには、避けて通れない言葉がある。
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