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だれも言わない“ニッポン版サブプライム問題” ~シャープ、オムロン、メガバンクも身構える

あの有力企業にも飛び火、「パチンコ離れが業績に悪影響を及ぼした」

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2008年11月18日(火)

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 世界経済に金融危機と景気後退をもたらしたサブプライムローン問題。ところが、日本にも同じように幅広い分野に悪影響を及ぼす"日本版サブプライム問題"がある。収入、貯蓄に見合わない消費を続けてきた人たちの問題だ。彼らのライフスタイルを支えてきた借金に急ブレーキがかかる。

* * *

2007年12月24日・31日号より

先端技術を誇る製造業の先行きに暗雲が垂れ込める。
パチンコ業界の激震が、好業績の電子部品メーカーをも揺さぶるからだ。
その衝撃はハイテク業界にとどまらず、大手金融機関にも及ぶ。

(馬場 完治、大竹 剛、蛯谷 敏)

 「かつて30兆円と言われた産業が大きく落ち込んでいる。特に若い人のパチンコ離れが進んでいることが、業績に悪影響を及ぼした」

 オムロンが12月10日に開いた記者会見でのこと。作田久男社長は、電子部品事業が期初の業績計画を大幅に下回った理由にパチンコの不振を挙げた。オムロンにとって、電子部品事業は連結売上高の約2割を占める中核事業の1つだ。

オムロン、計画未達の深層

 当初、オムロンは電子部品事業について、2007年9月中間期の売上高を863億円、営業利益を69億円と見込んでいた。しかし、結果は売上高で8%、営業利益で13%もの計画未達に終わったのである。

 オムロンは連結売上高の約4割を工場の自動化向け制御機器が占め、血圧計や体温計などヘルスケア商品でも存在感を増すハイテク産業の雄として知られる。2008年3月期に6期連続の増収増益、しかも過去最高の売上高と利益を見込む。だが、その好業績の一角をパチンコが支えてきたことはほとんど知られていない。

 パチンコ機は今や、コンピューターに匹敵する性能を持つ。入賞口などを通過したパチンコ玉を正確に数えるには、高度なセンサーが必要なことは言うまでもない。最近のパチンコ機にはノートパソコンの画面ほどの大きさを持つ液晶パネルが組み込まれ、そこに目まぐるしく移り変わるアニメやCG(コンピューターグラフィックス)、実写の動画像などが映し出される。それらの映像を処理するには高性能な半導体が不可欠だし、不正な改造を防止する厳重なセキュリティー技術も要求される。

 このハイテク製品と化したパチンコ機向けの部品メーカーとして、圧倒的な地位を確立しているのがオムロンである。立石義雄会長が「娯楽としてのパチンコのニーズは無視できず、このビジネスを追いかける価値はある」と話すほど、深く関わってきた。

 実際、パチンコ機向けに特化した子会社、オムロンアミューズメントが提供している部品は、センサーやカギ、電源、各種ボタン類など幅広い。パチンコ玉を数えるセンサーでは約7割のシェアを握ると言われ、不正改造ができないようにパチンコ機に使われるカギでは市場をほぼ独占している。

 その金城湯池が、過去に例を見ないほどの激震に見舞われている。パチンコ業界に対してギャンブル性を抑制する規制が導入されたことで、今年から客離れに拍車がかかったのである。パチンコ店の業界団体である全日本遊技事業協同組合連合会の山田茂則理事長は、「今年10月までに組合員の1038店舗が廃業、92店舗が休業に追い込まれた。今後、多くの店舗で売り上げが半分に落ち込む恐れがある」と話す。

 急激な落ち込みがオムロンの業績に与えるインパクトは大きい。オムロンアミューズメントは通期ベースで売上高が期初の計画より2~3割減少し200億円強になりそうだ。電子部品事業を担当する湯川荘一執行役員専務は、「オムロンアミューズメントの上期業績は、当初の計画に比べると予想以上の落ち込みだった」と振り返る。

 利益面での影響は売上高以上に大きい。電子部品事業全体の営業利益率は10%に満たないが、「パチンコ機関連向け電子部品事業の営業利益率は20%以上あると推測される」(みずほ証券の桂竜輔シニアアナリスト)。

コメント13件コメント/レビュー

部品として高価な液晶の寿命はパチンコに使われるものでは3~4年、一方でパチンコ台の寿命は10ヶ月程度です。使い捨てるのはあまりにも勿体無いし、台の価格上昇もバカにならない。ということでかなり昔から旧型台の回収と部品のリサイクルは定着してたと記憶してます。確かコピー機とかの部品リサイクル開始より何年も前からだったと思います。電子化が進む前のパチンコ台はホント使い捨ての産廃だったそうですが。リサイクルが定着してからは液晶メーカーはあんまり売れてないんじゃないでしょうか。(2008/11/19)

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いただいたコメント

部品として高価な液晶の寿命はパチンコに使われるものでは3~4年、一方でパチンコ台の寿命は10ヶ月程度です。使い捨てるのはあまりにも勿体無いし、台の価格上昇もバカにならない。ということでかなり昔から旧型台の回収と部品のリサイクルは定着してたと記憶してます。確かコピー機とかの部品リサイクル開始より何年も前からだったと思います。電子化が進む前のパチンコ台はホント使い捨ての産廃だったそうですが。リサイクルが定着してからは液晶メーカーはあんまり売れてないんじゃないでしょうか。(2008/11/19)

PHSが停滞・衰退しようとも、それらに関わるメーカーや金融は別の代替策を見出すだけ。いつまでも永遠と高収益であり続ける夢の産業なんてのはまさしく夢。山あり谷あり、だから企業は努力し続けるのです。どうもこの時期の記事は、リスクや業績悪化に敏感になりすぎていた感じがありますよね。まだまだ、サブプライムのような大きな「何か」があるんじゃないかと、おびえにも近い恐怖感が世間を包み込んでいた気がします。今は、行くとこまで行った感や、出尽くした感が広がって安定してきましたが、今年の年末号はどんな見出しになるのでしょうか?楽しみです。(2008/11/19)

パチンコ業界が伸びる原因となった風営法による健全な娯楽までも含めた諸々の規制や日本特有のダブルスタンダードな賭博に関するあやふやな合法性を抜きにしてパチンコ業界の危機を言われても説得力をなんら感じません。むしろPHSなどとはやされる業種を見ているとバブル後の日本の資金の流れがいかに不健全で非建設的であったか(何故ここまで資本の再分配が滞ってしまったのか)見えてくる気がしてなりません。この種の業種が伸びる限り、日本全体を見た場合の消費者市場動向が健全化する事が難しいと思いますし、その意味でこの種の業種(消費者金融やパチンコ業といった他業種のパイを削ることで伸びる業種)の衰退はむしろ歓迎したい一面すらあるのではないでしょうか。(2008/11/19)

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