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【時代のリーダー】小林宏治・日本電気会長

“C&Cの教祖”唯我独尊の経営観 世界を股にトップセールス

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2009年1月28日(水)

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先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

1984年10月1日号より

 日本電気の小林宏治会長(77)は、世界を股にトップセールスを展開する、日本では数少ない国際的商人だ。会長という肩書がついていても、小マメに情報をひろい歩く勤勉さがあり、絶えず外へ出て行こうとする。こうした性向は、閉鎖的な甲州の山狭からの脱出を志向した少年期に育まれたようだ。その風ぼうに土俗的なねちっこさがうかがえる。 =文中敬称略=

(森 一夫)

 日本電気に在籍して、すでに半世紀を超える。社長、会長の在任期間20年。年齢は喜寿を迎え、社内序列ナンバー2の大内淳義副会長の一周り年上になる。関本忠弘社長からみれば20歳近く年長である。どこから見ても大物だから、よく日電の“ドン”とか、C&Cの“教祖”とか言われる。しかし、小林宏治本人の日常は、勤勉なビジネスマンのそれであり、神秘なものは何もない。

役員が怖れる海外土産

小林 宏治氏

小林 宏治(こばやし・こうじ)氏
明治40年2月17日、山梨県生まれ、77歳。工学博士。昭和4年東大工学部電気工学科を卒業し、同年日本電気に入社。24年取締役、31年常務、36年専務、37年副社長、39年11月社長に昇格。51年6月会長に就任。55年6月に関本忠弘氏を専務から社長に抜擢した。52年には「C&C」(コンピューターと通信)を発表した。

 「院政」という言葉も全くなじまない。なぜなら、小林は今でもバリバリの現役として、下界にいるからだ。「僕は、副社長から社長になった時に、大きな段がついたと感じたな。だが社長から会長へは別に変わりはないね、僕は」と、小林はこともなげに言う。

 「会長の怖さ?そうねえ、自分で情報を集めてくるので、ゴマかしがきかない点かな」。いま半導体部門を率いる、“現役”の副会長である大内の弁である。

 小林は海外出張の際には、必ず現地で日電の駐在員と懇談する。どんなに日程が混んでいても、晩飯などをともにしながら、「どうだ」 「どうだ」と悩みや会社への不満などを聞いてやる。駐在員にとっては、地位が離れすぎているから、小林にはかえってものが言いやすい。酒でも入れば、外から見た日電に対する批判が、口をついて出てくることになる。

 小林はシメシメとばかりに、「そうか。じゃあ、その件は今ここでメモにしてくれ」と注文を出す。手渡されたメモをポケットに入れ、小林は意気ようようと引き揚げる。こうしてため込んだメモが、小林の大事な土産なのだ。帰国早々、担当者を呼んで、ニヤニヤしながら「君、僕が何も知らんと思ったら間違いだよ。タネは仕入れてあるんだから」とやるわけだ。だから小林が海外出張に出かけたからといって、スネに傷もつ人は安心するどころか、かえって戦戦恐恐となる。

 大内副会長にも、最近、こんな経験があった。ヨーロッパのある現地オフィスから、変わったテレックスが入った。「この度、会長が来訪した折、副会長が当方にまだ一度もお出でになっていないことを、申し上げてしまいましたので……」といった内容である。恐らく小林から「ところで大内君は、顔を見せるかね」と尋ねられたのだろう。後で「まずいことをしゃべった」と気づき、先回りして大内に知らせてきたというわけだ。

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