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【時代のリーダー】飯田亮・セコム会長

「情報戦国の梟雄」激動する時代が性に合う 元太陽族の安全“商人”

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2009年2月9日(月)

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先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

1985年12月9日号より

 安全は商品である。日本で初めて民間警備を商売にした飯田亮は、いまや単なる「ザ・ガードマン」から変身し、情報戦国の梟雄としてはばたこうとしている。ドライにして義理人情の男。「太陽の季節」のモデルともいわれたアプレ・ゲールは、既成の価値観を信用しない。時代を先取りし、世間をアッといわせることを夢みるハードボイルド・タッチの経営者にとって、ビジネスは自己表現の場である。(文中敬称略)

(小嶋 英熙=日本経済新聞国際部)

 フォンタナという現代美術家がいる。キャンバスをナイフで幾筋も切り裂いた作風、といえば御存知の向きもあるだろう。セコムの会長応接室に、黄色の小品がひとつ飾ってある。

飯田 亮氏

飯田 亮(いいだ・まこと)氏
昭和8年4月1日、東京生まれ、52歳。31年,学習院大学政経学部卒業。同年、父の経営する岡永商店に入り、37年、独立して日本初の民間警備会社、日本警備保障を設立。51年には米国流の実力会長に就任。58年には社名をセコムに変更。単なるガードマン会社から安全産業へ脱皮させ、ニューメディアへの進出にも意欲を燃やしている。

 飯田は抽象画を好む。「思考がベタつかないのがいい」。いかにもハードボイルドタッチの現代経営者らしい説明をしているが、最近、米国関連会社のアメリカ人幹部が夫婦で訪れたおり、妻君がこの作品をみてこういった。

 「有名な芸術家の作品なんてウソでしょう。きっと会長が自分のツメで切り裂いたんだわ」

 むろん冗談である。が、セコムのシンボルは猛禽のフクロウ。いわれてみれば、飯田のイメージとダブらないこともない。

反逆者であり革命家であり

 フクロウという漢字を使う梟雄(きょうゆう)という言葉がある。強く猛きもの、悪強いものの意である。三国志の英雄、曹操が、ある人物批評家に自分を批評させたところ、「治政の能吏、乱世の梟雄」といわれ、憤慨するかと思えば大いにわが意を得たりとして去ったという。日本では「まむしの道三」こと斎藤道三あたりにこの二字をたてまつることが多い。

 既成秩序の反逆者だから、体制側からみればとんでもない輩ということになろうが、革命家、時代の創始者としての栄光もあわせもつ。現代はおしなべて人物のスケールが小ぢんまりとしてきたせいか、こんな言葉の似合う人間も少ないが、飯田という男、その事業の起こし方、情報戦国に覇を唱えるところ、その精悍な容貌と相まってピッタリする。むろんシンボルのフクロウとは関係がない。

 ちなみにフクロウのシンボル採用は、夜警のイメージからきたと考えやすいが、これはまったく違う。「頭のいい鳥」というのが理由だという。確かにフクロウは「女神アテナ(ローマのミネルヴァ)の聖鳥でもあることから、知恵の象徴ともなり…」(平凡社、大百科事典)とある。日本で初めて安全を売り、21年連続増益という商売のうまさはなるほど頭のいい鳥の証左か。

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