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「僕、なんか違うことを言いました?」

2009年2月13日(金)

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 大阪を出て、遠方に講演に行くと面白い光景に出会える。

 私の講演内容は女性の生き方支援が多い。主婦役割等で自分を縛らないで済む生き方だ。縛って費やした人生は取り返しがつかないことを終末になって気づく。真面目な女性ほど役割に自ら進んで自ら進んで縛られがちだ。キャリアウーマンが出産を機に家に入ってしまうのは、社会環境の不備もさることながら、役割意識が退職へと背中を押すことも忘れてはならない。

 講演後、講演を主催した企業の男性上司と女性社員たちと私とで宴席があった。そこでの会話・・・。

「女性が仕事を辞めるのも、自由で好きな生き方じゃないのですか」と男性上司。

 女性たちは押し黙った。

 男性上司は、女性は好んで仕事を辞める、と理解しているようだった。職種にもよるが、少なくとも、高いモチベーションで獲得したキャリアを放棄する場合には、私の知る限りではそれは“仕方なく”のほうが多い。

 このコラムのタイトルでもある“男の勘違い”ここに見っけと、私は興味深く観察した。女性たちの沈黙は、「どう言っても通じないだろうな」という諦念といえばいいだろうか。こうやって“女のすれ違い”が誕生する。

 また、その男性上司は「男だって介護をやっている。子育てがそうだ。おむつを替えたりするから子育ても介護だ」。

 これには女性社員たちのブーイングがはっきり出た。

 「子育ては成長が見えて楽しいけど、介護はいつ終わるか分からない辛い行為で、同じではない」とひとりの女性が主張した。

 女性にとって「子育て」と「介護」の違いは常識だ。それが男性上司には同義語として存在する“男の勘違い”。

 また、その男性上司は言った。
 「なぜそう100%完璧な男を望むのですか。男は70でもいいじゃないですか。足らない30を女性が補ってくれれば」

 女性たちは今度は相手にしなかった。これは「男は子供なのだから」という理屈と同じで、言われたほうはその男性の世話を余儀なくされるという、よく聞くロジックだ。

「遙 洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」」のバックナンバー

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「「僕、なんか違うことを言いました?」」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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