• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【時代のリーダー】大賀典雄・ソニー社長

野心のない自信 演出家から役者になった「SONY」第三の看板男

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2009年2月20日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

1989年8月14日号より

 声楽家出身で日本人離れした容貌と「自信満々居士」の異名。外観の派手さに似合わず、演技派企業ソニーのイメージビルダーとして裏方を務めた大賀典雄社長がCEO(最高経営責任者)に就任、役者として舞台中央に押し出された。先輩の大立者、盛田昭夫会長の信頼を勝ち得たものは、自信家だが野心家ではない純粋な性格、強烈な個性の不思議な透明性にある。(文中敬称略)

(末村 篤)

 「帝王カラヤンが最後に自宅に迎えた客は、大賀典雄ソニー社長だった」

 クラシック音楽界に君臨したカラヤンの訃報を追いかけるように、オーストリア通信は大指揮者の死の翌日(7月17日)、こんな続報を伝えた。外電によると、日本人客は大賀社長らソニー社員一行で、カラヤンはベッドに入ったまま客と対応、客がいとまを告げた直後に容体が急変したという。

カラヤンに最後に会った男

大賀 典雄氏

大賀 典雄(おおが のりお)氏
1930年1月29日生まれ、静岡県出身、59歳。54年東京芸術大学音楽学部卒業と同時に東京通信工業(ソニーの前身)嘱託に。57年ベルリン国立芸術大学音楽学部卒業。59年ソニー入社、64年取締役。68年CBS・ソニーレコード(現在のCBS・ソニーグループ)専務、70年同社長、80年から同会長。72年ソニー常務、74年専務、76年副社長を経て、82年社長に就任。88年CBSレコーズ会長。

 ちょうどこの時、ソニー恒例のインターナショナル・トップ・ミーティングが西ドイツのケルンで開かれていた。帝王の病を知った大賀が、取るものも取り敢えず、ザルツブルグ近郊の私邸にカラヤンを見舞ったらしい。

 最新技術を駆使して古典音楽を商業ベースに乗せた芸術家らしからぬ事業家と、CD(コンパクト・ディスク)の普及でレコード界にメディア革命をもたらしたハードメーカー社長にしてレコード会社会長の元声楽家。カラヤン指揮のベートーベン第九交響曲が1枚に収まる録音時間、というCDの規格を決めたのは大賀である。

 ジェット機の操縦が趣味という共通項もあった。大賀がカラヤンに宛てた手紙の書き出しは「Dear my captain(親愛なる機長へ)」、カラヤンから大賀への手紙は「Dear my co‐pilot(親愛なる副操縦士へ)」で始まっていたという。

 欧州での事件に先立ち、ソニーと大賀は米国の新聞に大きく取り上げられた。

 会長の盛田昭夫がCEO(最高経営責任者)の肩書を大賀に譲ったソニーのトップ人事を扱ったもので、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は大賀の似顔絵付きの記事を7月7日付け人事消息面のトップに掲載した。

 CEO就任の祝電は日本国内より米国の知人からの方が多く、中には「テキサスの地元紙の記事で知った、とわざわざ言ってきてくれた人もある」。

 7月のわずか半月足らずの間に、欧米のマスコミ報道で見せた二つの顔。そのどちらもが、ソニーという会社とその経営者の際立ったユニークさを象徴している。

コメント1

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

企業や官公庁の幹部のメールボックスの内容が、まるごと数十万〜数百万円で売られている事例もある。

名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官