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【時代のリーダー】谷井昭雄・松下電器産業社長

「辛抱強さと優しさの人」 『故人の後を求めず、・・・』過渡期を耐える温情家

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2009年3月3日(火)

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先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

1990年3月26日号より

 2度の転職、上と下との板挟みに耐えた事業部長時代の経験。松下電器産業社長の谷井昭雄は無類の辛抱強さと優しさを身につけている。総合エレクトロニクスメーカーへの過渡期にぶつかり業績は今ひとつ冴えないが、努めて明るく振る舞う。松下幸之助という大スター亡き後、けれん味のない姿勢で新しい松下を模索している。(文中敬称略)

(森 一夫・日本経済新聞編集委員)

 谷井の評判が芳しくない。経営者としての評価は今が最低かもしれない。社長に就任して満4年。「短期政権か」という風評まで社内に流れ始めている。

不愉快な質問にも笑顔で

谷井 昭雄氏

谷井 昭雄(たにい・あきお)氏
昭和3年(1928年)4月20日大阪府生まれ、61歳。23年神戸専門学校精密機械科卒業。敷島紡績、東洋金網を経て、31年11月松下電器産業入社。45年録音機事業部長、47年ビデオ事業部長、54年2月取締役、56年2月常務、57年2月専務、58年2月副社長、61年2月山下俊彦前社長に代わり社長に就任。

 それというのも松下電器の業績が今ひとつパッとせず、これはという新商品が出ていないからだ。かねてからの課題である総合エレクトロニクスメーカーへの移行もノロノロしているように見える。昨年4月に創業者の松下幸之助が没し、谷井は名実ともに松下グループのリーダーの役割を担わざるを得ない。自然、その指導力に厳しい目が注がれる。

 ――他の電機メーカーと比べて最近、業績に精彩がありませんね。松下はどうしたんだ? という見方があり、ひいては谷井批判も生じています。谷井さんはその辺を感じておられますか。

 「それとなく感じます。業績は常に上げていかなくてはいかんでしょうね。ただし変わり目にはスピードが落ちます。先への投資を今いろいろやっているわけです。僕だけの会社じゃない。社長は有限ですから。一時的なことのために、なすべきことを止めてはいけませんよ。耐える時も必要です」

 ――谷井さんがかつてビデオ事業部長だった時も、前半は大変苦労されました。社長の今も難しい時期ですね。

 「当時『事業部長は何をしておるのか』と言われましたからね。…社長は体を張らないといけないでしょうね。逃げてはいかんです。もっと偉大な社長がおればもっとうまくやるかもしれん。しかしそれは相対的なものですから、実際にはわからんですよ。わかりません。今社長でいるんだから、(私が)やらにゃあしょうがない」

 不愉快な質問をあえてぶつけてみた。にもかかわらず谷井は微笑を絶やさずにきちっと聞いて、はぐらかすことなく答えてくれた。持ち味である辛抱強さと真面目さがこんなところにも出ている。

 インタビューの最中、「もういいかな」とカメラマンに一声かけてタバコを2本吸った。普段はあまり吸わない。1本も吸わない日もある。酒を飲まない谷井は宴会で手持ち無沙汰だと吸う時がある。多くても5本。「今日はこれで3本だ」と笑った。タバコがつい欲しくなったようだ。

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