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【時代のリーダー】美川 英二・横河電機社長

人を動かすツボを熟知 度胸と馬力でリストラへ猛進

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2009年4月13日(月)

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先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

1994年4月11日号より

豪傑然とした外見と並外れた度胸。ち密な人間観察に基づく計算と湧(わ)き出るアイデア。一見相反する要素を併せ持つ不思議な魅力で人を、組織を動かす。30%コストダウン、管理部門再編などを次々に実現、エクセレント・カンパニーの復活に賭(か)ける。

=文中敬称略(中川 貴雄)

 60歳の今でも、目のくりくりしたガキ大将のような風貌(ぼう)の持ち主だ。いたずらっぽい目で笑ったかと思えば、真顔でリストラを語り、怒ると目を三角にして怒鳴る。表情も豊かだ。一度会えば忘れられない男となる。

初対面の相手にもべらんめえ調
ニックネームはライオン・鮫

美川 英二(みかわ・えいじ)氏
1933年8月、大阪府に生まれる。52年慶応義塾大学法学部入学。高校時代からラグビーに熱中。慶応時代もラグビー部のフランカーとしてならし、全日本メンバーになったことも。56年横河電機入社。工場、海外営業など幅広い部門を経験し、人事・労務部門で頭角を現す。76年取締役、82年常務。北辰電機との合併に奔走、翌83年の合併にこぎ着ける。同年営業統括本部長。86年専務、91年副社長、93年6月から現職。趣味は料理とビデオ鑑賞。家族は妻と3男。60歳。

 語り口も威厳とか行儀の良さとは無縁。1人称はほとんど「俺(おれ)」だ。初対面の相手にもべらんめえ調でしゃべりまくり、時には放送禁止用語スレスレの表現で抱腹絶倒させる。見るからにエネルギッシュで攻撃的な印象から、ライオンや鮫(さめ)といったニックネームを付けられてきた。

 いかにも攻めに強いタイプに見えるが、社長就任は1993年6月。不況のドン底である。米ハネウェルと覇を競う工業計器最大手の横河電機も、鉄鋼、化学メーカーの設備投資削減のあおりを受け、業績は底を這(は)っている。94年3月期の予想経常利益50億円は、ピーク時である91年3月期の3割にも満たない。厳しいリストラを迫られる時期に、拡大路線が似合いそうな美川の登板。いささかミスマッチの感もないではない。

 だが、現実には美川は猛烈な勢いでリストラの陣頭指揮を取り、めざましい成果を上げている。主力機種の製造原価30%削減、R&D(研究開発)投資効率の25%アップ、管理部門の人員1650人の社外への再配置、再活用--という3つの目標を掲げ、いずれも計画より前倒しで実現した。業績に寄与するのは96年3月期からだが、収益回復のメドは立っている。

 美川流の特徴は、改革のために社内委員会を作って答申させたりしないこと。目標設定から途中経過の報告プロセスに至るまで、決められるところは全部自分で決め、細部まで徹底してかかわることだ。コストを絞れるだけ絞ったロングセラー製品をあえて選んで「2年以内に30%のコストダウンができるように3カ月以内に考えろ」と指示を出し、社内に自信をつけさせる手法も自分で考えた。

 18あるプロジェクトの経過報告会を毎月開き、すべてに出席した。文科系出身だが、高度な専門用語を交えた報告に聞き入り、専門家が見逃しやすい点についてアイデアを出す。センサ事業部長の中村紀夫は「プロジェクトメンバーは社長に直接報告するというので気合が入っていた」と指摘する。

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