• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

【時代のリーダー】大西 實・富士写真フイルム会長

12年連続経常利益1000億円以上の超高収益体質を作った 慎重さの裏に強烈な大胆さが潜む 巨人コダックへの恐怖心を昇華

  • 日経ビジネス

バックナンバー

2009年5月14日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

1998年5月4日号より

10年以上にわたり、1000億円を超える超高収益体質を作り上げてきた。
憶病なほどの慎重さとせっかちさが奇妙に併存する人物像。
激戦のフィルム市場を着実な世界戦略と強烈な効率化で乗り切った。
原点には存続への強烈な飢餓感を持ったかつての社風がある。
「生涯稽古」を信条に、しぶとく「世界で勝てる企業」体質を作った。

=文中敬称略(田村 賢司)

大西實(おおにし・みのる)氏
1925年10月28日、兵庫県三原町生まれ。72歳。48年東京大学経済学部卒業後、富士写真フイルム入社。72 年取締役、常務、専務を経て80 年5月、54歳の若さで社長就任。
家族は八重子夫人と2 男。若いころから海外、国内営業部門など中枢を歩み続けてきた。 (写真:中西 昭)

 富士写真フイルム会長、大西實の表情は、その日も普段とさして変わらぬものだった。柔和で落ち着き、物腰の低い雰囲気…。昨年12月6日早朝、大西にもたらされた知らせは、十分、大西を興奮させるに足るものだったはずなのだが。

 大西のもとに届いたのは、富士写のライバル、米イーストマン・コダックが1995年5月、「日本のフィルム市場は閉鎖的」として米通商代表部(USTR)に提訴、以後、世界貿易機関(WTO)に場を移して争ってきた日米フィルム紛争に、「勝利」したというものだった。

 WTOに持ち込まれて以後は、日本の写真市場に参入障壁があるかどうかを巡る日米両政府間の争いとなっていたが、実質はコダックの富士写への挑戦。それに「勝利」したというのに、大西は喜びをあらわにすることもなく、社内向けの報告会を開くことさえなかった。

「(ライバル)コダックの背中見えた」

 富士写は、カラーフィルム市場で国内の70%、世界でもコダックに次ぐ35%のシェア(モルガン・スタンレー証券推計)を占めるフィルム業界の巨大企業。しかも、97年3月期まで決算期変更の1期を除いて12年連続して経常利益1000億円以上、98年3月期も売上高8470億円、経常利益1270億円を見込む超高収益企業である。

 あまり知られていないが、経常利益が10年以上1000億円を超えている事業会社は、富士写とトヨタ自動車だけ。富士写は、国内最大の製造業と肩を並べるエクセレントカンパニーなのだ。

 大西は80年5月、54歳の若さで社長に就任して以後、実に16年間にわたって務め、この高収益体質を作り上げてきた。この間、売上高を倍増、経常利益は3~4倍増させているのである。96年6月に会長となったが、同社周辺のみならず、社内からは実質的に今も経営トップであるといわれる。

「日経ビジネスが描いた日本経済の40年」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

お客様が低価格に慣れてきている。

片岡 優 ジェットスター・ジャパン社長