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【時代のリーダー】坂本 幸雄・日本ファウンドリー社長

苦境の半導体メーカーを次々と蘇らせる再建請負人 高校野球監督になる夢破れ実業界に 米で磨いた経営手腕が利益叩き出す

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2009年6月1日(月)

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先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

2000年6月26日号より

高校野球監督になる夢破れ、何の野心も持たずに入った半導体業界。
激務をこなして実地に学んだ経営ノウハウは、海外でも評価が高い。
米国系の大手半導体会社での社長レースに敗れて失意を味わうが、
その手腕により不況でやせ衰えた中堅半導体メーカーを次々と再建。
再び訪れた好況に沸く業界を冷静に見つめ、地盤固めに邁進する。

=文中敬称略(三河 正久)

 房総半島の南端、千葉県館山市。温暖で穏やかな風景が広がるこの地の山の中腹に、周囲とはいささか異質なイメージのハイテク工場がそびえている。日本ファウンドリー。ハイテク機器に不可欠な半導体を製造する企業だ。

 「いい所でしょう? 遊ぶ場所はないけどね」

 社長の坂本幸雄は、目を細めて笑う。普段は笑っても眼光の鋭さはあまり変わらない坂本だが、顔つきは柔和だ。今年2月に同社に移籍してから3カ月。長年低迷した業績が、確かな足取りで回復し始めたせいもあるだろう。

故・高橋高見の野望に始まり変転

坂本 幸雄(さかもと・ゆきお)氏
1947年9月22日群馬県生まれ、52歳。70年日本体育大学体育学部卒業、日本テキサス・インスツルメンツ(TI)入社。89年から2年間、米TI本社でワールドワイド製造・プロセス・パッケージ開発本部長を務め、91年帰国して日本TI取締役、93年副社長。97年9月に神戸製鋼所に移り、98年 10月半導体事業本部長。2000年2月に日本ファウンドリーに移り、同3月から現職。 (写真:清水 盟貴)

 やや長くなるが、日本ファウンドリーのこれまでの歩みを紹介しよう。

 ここ館山で半導体工場が誕生したのは1984年。当時の社名は「NMBセミコンダクター」。ベアリング大手のミネベアの元社長、故・高橋高見がハイテク時代の到来を見越して建設した、時代の最先端をいくDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)の製造工場だ。

 当時、日本の半導体生産高は米国を凌ぎ、コンピューターや電子制御機器の普及と相まって、メモリーの分野で世界トップとなった日本の半導体メーカーは巨額の利益を謳歌していた。

 利にさとい高橋はこれに目を付けた。もちろん、巨額投資が相次ぐことで需要と供給のバランスが崩れ、価格が急ピッチで上下する半導体事業特有の「シリコンサイクル」と呼ばれるリスクはあった。だがカリスマ性とワンマン経営でならした高橋は、「巨資を投じても十分に回収し得る事業」と断じ、その野望を半導体に賭けたのだ。

 しかし、高橋の野望は叶えられなかった。半導体事業の損失は年を追うごとに増え、ミネベア本体の収益をも凋落せしめた。93年、NMBセミコンは、バブル期の旺盛な需要の波に乗り多角化を進めていた新日本製鉄に売却された。社名は「日鉄セミコンダクター」に変更。新日鉄は成熟した鉄鋼産業に代わる事業の柱として期待をかけた。

 しかし、新日鉄もまた収益改善に手を焼いた。買収から5年間で経常黒字はわずか1期。一方で鉄鋼需要も低迷、新日鉄は日鉄セミコンのたれ流す巨額の赤字に耐えきれず、99年1月、台湾半導体大手の聯華電子(UMC)に経営権を手放した。

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