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何度同じことを言わせるの!と言わないために

2009年6月12日(金)

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 働く先輩女性に私は、20代の頃からいろいろ叱られてきた。

 私が最初に叱られたのは、電話の返事のタイミングについてだった。留守電に先輩女性からのメッセージが残っていても、当時の私はすぐにはコールバックをしなかった。

 「いつか入れなきゃ」と思いつつ、「今日だけは忙しいから許してもらおう」とか、「急用のメッセージじゃなかったし」とか思い、ずるずると日にちが過ぎていった。私は自分のルーズさに甘かった。

 そんな時、先輩女性からガツンとやられた。
 「電話があったら、その日か翌日には必ずコールバックする。それが出来ないならあなたとはつき合えません」

 そのひとことに恐れをなし、私はそれ以降、すぐに電話をするようになった。

 またある時には、名刺のことで叱られた。
 パーティーや食事の席で、先輩が私を知人に紹介してくれることがあった。でも仕事先じゃないし、プライベートでお会いしている時なのだから、と、私はバッグに自分の名刺を入れていなかった。

 相手から名刺をいただいても、「今日はあいにく、名刺を持ち合わせていませんので…(プライベートだから)」が、まかり通ると思っていたし、そう弁解もしていた。

 しかし先輩は違った。
 「いつどんな時に重要な人物との出会いがあるか分からない。自らチャンスを逃してどうする。名刺は常日頃から持っておきなさい!」

 せっかく紹介してもらったご縁を無駄にした私は、先輩の言葉を素直に反省した。

 先輩は私のファッションにも苦言を呈した。
 「若いからって、流行の安い服ばかり着ていてはだめ。上質のものを身に着けなさい。そして靴に手を抜いてもだめ。料亭では仲居さんは靴を見て客を判断するのだから」

 そんなこと言ったって、上質は高いし、高い服買ったら、靴なんかに手が回らないし…と、当時の私は不満がいっぱいだった。そもそも私はまだ流行の服が着たかった。

 そんな普通の女の子としての新人時代を経て、気がつくと私はもうすっかりベテランの世代に入った。20代に叩き込まれたことは、すでに習得済み…のはずだった。

 ある時、80代で現役で働く女性から食事のお誘いを手紙でいただいた。

 「一度、お食事でもご一緒にいかがでしょう」という文面の通り、私はその女性とはまだ一度も2人きりでの食事の経験はなかった。知人の紹介で何度か宴席で同席したくらいだった。

 80代の、働く女性の大先輩からのお誘いは私には恐れ多いものだった。どうしよう、返事しなきゃ…、と、思っているうちにまたたく間に日が過ぎた。もうこれ以上遅くなったら失礼だ、と、勇気を持って電話をした。

 「ご連絡が遅れ、申し訳ありません」

 すると予想外の言葉が返ってきた。

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「何度同じことを言わせるの!と言わないために」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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