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【時代のリーダー】近藤 詔治・日野自動車社長

“現地現物”貫く人情派

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2009年7月8日(水)

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先行きが見通しにくい2009年。困難な時代には新しいリーダー像が生まれるはずだ。これまでも企業経営や政治に新しい時代を切り開いたリーダーがいた。そんな時代のリーダーを日経ビジネスが描いた当時の記事で振り返る。
(注)記事中の役職、略歴は掲載当時のものです。

* * *

2006年7月10日号より

深夜トラックにまで同乗し、自らの目で現場を確かめる。
歯に衣着せぬもの言いだが、周囲から信頼を集める人柄。
大中型トラックで国内最大手の日野を、世界の優良企業にするのが目標だ。

=文中敬称略(伊藤 暢人)

 火曜日から土曜日の早朝3時、文化放送の長寿ラジオ番組「走れ!歌謡曲」が始まる。ハンドルを握りながら、懐かしいヒット曲や演歌に耳を傾けられると、長距離トラックの運転手らに根強い人気がある。実は、1968年の番組開始から38年にわたりこの番組を1社で提供し続けてきたのが、大中型トラックで国内最大手の日野自動車だ。

近藤 詔治(こんどう・しょうじ)氏
1942年12月名古屋市生まれ、63歳。65年に東京大学法学部を卒業し、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)に入社。購買の経験が豊富だが、83年からの3年間にはトラックの販売を担当した。90年第1購買部長、97年取締役、2001年常務を経て2003年6月に日野自動車に副社長として入社。 2004年6月に社長に就任した。 (写真:村田 和聡)

 1月12日、トラックが目立つ深夜の東名高速道路で、名古屋から東京方面に向かう大型トラックの助手席に日野の社長、近藤詔治の姿があった。同乗の目的は「走れ!歌謡曲」を運転台で聞いてみることだ。少し小柄で眼鏡をかけ、三河弁の交じったべらんめい口調で、気取らない。連結売上高1兆円超の企業のトップとは思えない気さくさで、長距離トラックの運転手ともすぐに打ち解けてしまう。

 この頃、近藤が悩んでいたのは、同番組のスポンサーを続けるかどうかだった。長寿番組とはいえ、全社を挙げての業務改革を陣頭指揮する近藤には、この番組を続ける意味合いがよく分からなかった。そこで旧知の運送会社に頼み込み、トラックに同乗した。

 近藤のモットーは、現場に赴き目で見て確かめる「現地現物主義」だ。深夜の東名高速は、トラックの戦場だ。助手席に座って暗闇に浮かんだテールランプを見続けながらドライバーの不満や不安などを聞いていると、ラジオから流れるこの番組が運転手の孤独感を癒やしているのが骨身に染み入るように分かったという。そして、近藤はスポンサーを続けることを決めた。

 こうして同乗すると、運転手を取り巻く状況がよく分かる。例えば、サービスエリアでは、エンジンを止めなければならない。かつてはエンジンをかけて停車しているトラックをよく見かけた。しかし、燃料価格が高止まりする中で、暖房をかけるためにエンジンを回し続けることは許されない。

 底冷えする車内で時間調整を兼ねて毛布をかぶって仮眠する運転手の姿を目の当たりにし、「もっと暖かく快適に過ごせる車内にしなければ」と近藤は痛感し、車内の開発陣にいろいろと注文をつけたという。

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牛島 信 弁護士