「年収4000万以下の男性とは結婚しない」と豪語していた医師でありタレントでもある女性が、「やっぱり、お金より愛」と言って結婚した。
そのほかにも「私は美人」と言ってはばからないなど、“オモシロイ”と“不愉快”のぎりぎりのラインを危なげに漂うパーソナリティだ。
「お金より愛」という選択は、世間がホッとする着地となったが、果たしてそうだろうか。
彼女がしてきた発言は少なくない女性たちが胸に秘める本音である。
4000万円は現実離れしているが、つまり医師でありタレントでもある女性の年収よりも高額ということ。今よりいい暮らしができるなら結婚してもいい、を代弁したに過ぎない。
「私は美人」もまた、なかなか女性が言えない乙女心だ。
コンプレックスはいろいろあれど、お洒落して化粧してヒール履いて「わ。美人」と思うことで自分の背中を押して出かける女性は少なくないはずだ。
化粧品市場は「私ブス」と思う女性がたくさんいるから充実しているのではない。「わ。美人」と思いたい女性たちの、華やぐ感情の市場と言っていい。
はしたなさを避け、謙虚を装うことで本音を隠してきた女性たちの、その本音を世間に平然と突きつける行為が、そのタレントの魅力だったとも言える。
彼女にとっての「お金より愛」は、結果としてそんな世間に迎合したということになり、“結婚”は、社会の承認を得る生き方を選んだということなのだ。
そもそも独身でいることはそれだけで向かい風が強い。
独身で恋人と手を組もうが、独身で子供を産もうが世間は冷ややかだ。だが、同じ行為を結婚してからすると世間はもろ手をあげて歓迎する。まったく同じ行為をしているのに、だ。
それは、死んでも続く。
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