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独身女性を拒絶するマンション

2009年8月28日(金)

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 ダイバーシティとは、多様性の受容という意味で、企業における個性的な人材活用のことを言い、最近よく耳にする言葉だ。アメリカでそれは多様な人種を指し、日本では女性を指すらしい。

 そのダイバーシティの必要性を強く感じたのが、不動産関係の分野だ。不況の波を受け元気のない不動産業に元気をつけてやってほしいというのが、その日の私への講演依頼だった。

 私は、自分がマンションを購入した時の経験から、女性の視点で見る不動産の偏りについて話した。会場は全員男性だった。

 「今、お金を持っているのは、独身の働く女性です」

 その言葉で、会場の男性たちの姿勢が少し前に傾くのを感じた。

 「その、独身女性が買いたいと思えるマンションがない!」

 ますます前のめりになった。

 私の周りで、独身でマンションを買ったという人は圧倒的に女性が多い。独り身なればこそ堅実にお金を貯め、老後の安心への一手をまずマンションで打つのだ。

 そのうえで資産運用を期待して、勝間和代にはまっていく。それほど手堅く貪欲な消費者をみすみす株式投資に取られていていいのか。

 基本的にマンションはファミリー向けが多い。リビングやダイニングなど、家族のための空間演出がモデルルームの見せどころだ。

 都心では家族より単身者が多い時代で、少子化も解決の目途が立たないというのに、今なお、マンション市場は家族がターゲットになっている。

 独身の働く女の私から言わせてもらえば、いったいいつまで家族相手に物件を売るつもりか。

 家族を持つ男性はお金がない。その男性は物件よりまず、“家族”を買ったのだ。家族は維持費が年々高くなる。独身男性はというと、これまたもっとお金がない。

 私の場合も、他の女性同様、将来の安心の一手としてマンションを買った。はじめに邪魔になったのが、ダイニングとリビングだった。

 和室など一笑にふすほど必要ない。冬はコタツで鍋…。誰と食べるのか。およそ“家族ごっこ”的要素はすべていらないことに、すぐ気付いた。

「遙 洋子の「男の勘違い、女のすれ違い」」のバックナンバー

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「独身女性を拒絶するマンション」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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