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2011年夏、テレビCM“復活の日”

電通・澤本嘉光さんに聞く、テレビとテレビCMの近未来

  • 和田 一成

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2010年9月27日(月)

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 例の、予想外な「白犬」を育てた人の頭の中、のぞいてみたくないですか?

 久々にお邪魔します。わだ@日経ビジネスアソシエです。世間の注目を集めるCMを作り続けている澤本嘉光さん(電通、エグゼクティブ・クリエーティブディレクター、CMプランナー)。ソフトバンクモバイルの「ホワイト家族24」をはじめとする、その発想力の源に迫るべく(こちらはアソシエの誌面でどうぞ)、そしてテレビCMの未来を探るべく、押しかけました。

CMは「見られていない」という現実

――15年以上、雑誌の編集に携わってきての印象なのですが、ここ数年、記事体広告が増えて、いわゆる「純広告」が激しく減っています。その数少ない純広告も、「これってスーパーのチラシ?」と感じるものが多い。結果、その広告は沈んでしまい、澤本さんが作られているCMのようには、なかなかいかないのが現状です。

澤本 今、僕がいろんなところで話しているのは目立って結果がいいものだけを言っているだけであって、全部が全部大成功しているワケじゃないですから。結局テレビコマーシャルって――雑誌もそうかも知れないですけど――記憶しようと思って人は見てないんですよ。

澤本嘉光(さわもとよしみつ)
1966年、長崎県生まれ。東京大学文学部卒業。90年に電通に入社し、クリエーティブ局に配属。数々のヒットCMを手がける。年間を通じてもっとも活躍した広告クリエーターに贈られる「クリエイター・オブ・ザ・イヤー」を、2000年、2006年、2008年と3度に渡り受賞。本業のCM制作以外にも作詞や小説など幅広い分野で活動(写真・大槻純一)。

――たぶん、話を聞き流すのに近い状態ですよね。

澤本 仮説ですけど、僕が電通に入った1990年という年に、1カ月に僕らの頭の中にインプットされている情報量を100とすると2010年に1カ月にインプットされている情報量って1000どころじゃないと思います。10000くらいあると思うんですよ。つまり入ってくる情報の量が10倍から100倍、等比級数的に増えている。

 頭の中をハードディスクだと考えてみましょう。容量に余裕がある時のテレビコマーシャルの見方と、飽和状態に近くて、情報を取り込むか取り込まないかという時の見方では、大きく違うわけです。

 前に録画したドラマを消さないとハードディスクに入らないとすると、そのドラマよりも価値が上か下かっていうことを瞬間にして、情報の秤にかける。そして全然自分と関係ないと思った瞬間に、人は見なかったことにするんですよ、そのCMを。だから今までは見せてさえいればどこかで覚えてくれてたんだけど、今は見ないんで――見てるけど見てないのと一緒だから――印象はゼロなんですよね。

 そうするとそのなかでどうやって目立っていくかっていうことは、20年前と同じロジックでやっていて、例えば誰かが繰り返し喋っていれば覚えてくれるよっていうのは多分、成り立たない。頭の中のハードディスクが飽和状態にある状況で「あなたにとても関係しているものですよ、この商品は」っていう「たたずまい」を作っていくっていうのがまず広告の第一の条件だと思って、その条件っていうのは相当ハードルが高いと思うんですよ。

「みんな大好き」な動画をどう使えばいいのか

――ただ放映するだけでは、何も引っかからない…。

澤本 だから、ものすごくつらいのは、人にCMを見せて、「これ、流れてるの知ってる?」って聞くとしますよね。それで「知らない」って言われるんだけど、実際にはそのCMがGRPで5000(Gross Rating Point=放送の総量、聴率の総和。「延べ視聴率」とも言う。GRPが5000あるということは、高視聴率のテレビ番組にCMを大量に流している状態)くらいある、なんていうことが実際にあったりするわけですよ。

 相当大量に出稿しているものでも、内容が全く面白くなければ誰も覚えていない。逆にGRPは100とか200とかだけど、すっごいきつい表現とか面白いものだったら、みんな覚えてるんですよ。だから、伝わるものの範囲っていうのはソフトの量よりも価値の方が、力を持っているっていう状態が今の広告状況だと思うんですね。

コメント6件コメント/レビュー

テレビが家族に1台という状況になれば、確かにチャンネル争いが起こりそうにも思えますが、実際は視聴者をなめたかの様な浅い内容のものが多く、同じ芸人がどの局でも出てて、あまりにも番組に魅力がない!完全デジタル化したら、「もうテレビ見ない!」って人(家族)もそうとういるんじゃないでしょうか?個人で見たければ携帯でも見れる時代ですから。(2010/09/27)

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テレビが家族に1台という状況になれば、確かにチャンネル争いが起こりそうにも思えますが、実際は視聴者をなめたかの様な浅い内容のものが多く、同じ芸人がどの局でも出てて、あまりにも番組に魅力がない!完全デジタル化したら、「もうテレビ見ない!」って人(家族)もそうとういるんじゃないでしょうか?個人で見たければ携帯でも見れる時代ですから。(2010/09/27)

テレビは基本下流食い。五千円弱のチューナーをアナログテレビ一台につき一つ買えないような場合、アナログテレビはゴミとなる。一人一台から脱却できないので、ケータイワンセグで見ることになり、小さなものは見えない。年金生活者などでは、地上デジタルを機会に、テレビは見(られ)なくなることであろう。テレビ東京系列のように、大人の時間には、視聴率は低い(人口が少ないので)が、購買力が高い層に向けて、質が高い番組を作るのであれば、購買力が高い=スポンサーの品物を購入してくれる=番組が継続するサイクルが回る。(2010/09/27)

お茶の間テレビの復権を夢見る気持ちは分からないでもないですが、地デジ化の結末はよりいっそうのネット・ケータイシフトであろうと予測しています。(2010/09/27)

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